Mayaを独学する良いところ悪いところ
こんなことが知りたい
「3DCGを独学したいけど、Mayaは向いているのか?」
「Mayaを学ぶと就職に有利って本当?」
「Mayaを独学するのに必要なものは?」
ここでは、これからMayaを学びたいと思っている方に向けて 「Mayaを独学するメリットとデメリット」について 解説していきます。
仕事柄よくお客さんと「どうやってMayaを勉強したのか?」や 「Mayaの社内教育」なんかの話をすることがあります。
そんな、会話で得られた情報を含めて、メリットとデメリットを まとめてみました。
目次
- Mayaを独学する3つのメリット
- 就職に有利で求人数が多い
- 教材が豊富にある
- 独学から通信講座や専門学校へ移行しやすい
- Mayaを独学する3つのデメリット
- ソフトウェア料金が高額
- 機能が多くて独学のハードルが高い
- ハイスペックパソコンが必要
- まとめ
Mayaを独学する3つのメリット
Mayaを学ぶメリットの中に 「3DCGを独学したいけど、Mayaは向いているのか?」と 「Mayaを学ぶと就職に有利って本当?」の答えが入っています。
Mayaを独学する3つのメリットは、これになります。
- 就職に有利で求人数が多い
- 教材が豊富にある
- 独学から通信講座や専門学校へ移行しやすい
「3DCGソフトの中でMayaを学ぶのが最もおすすめ」 と言われる理由が、このメリットのなかにあります。
就職に有利で求人数が多い
Mayaは3DCGソフトの中でトップシェアを占めています。 そのため、仕事でMayaを採用している企業も多く、求人数も多いのです。
「Mayaを学ぶ理由は就職に有利になるから」という理由で 独学を始める方も少なくありません。
求人数の多さは、 リクナビなどの求人サイトで「Maya」とキーワードを打つとわかります。
例えば、他の3DCGソフトとどれくらい違うのか?というと、 Blenderと比べると約10倍以上、 3ds Maxと比べると約2倍~3倍ほどMayaの方が求人が多いのです。 (リクナビで「3dsmax」と「Blender」で検索した求人数の数で比較しました。)
求人数が多いということは、 つまり、就職に有利なスキルということになります。
専門学校や通信講座でMayaを使う授業が多いのは、 Mayaのスキルは就職に有利だからという理由なのです。
教材が豊富にある
Mayaはプロから学生まで幅広い層で使われているので、 学習教材も豊富にあります。
参考書はもちろんのこと、 YouTubeでも初心者向けのコンテンツが豊富にあります。
例えば、Mayaの販売元であるAutodeskが手がけている ユーザー向けのコンテンツ「AREA JAPAN」では、 初心者向けの動画が豊富にあります。
私が何度も見返しているのは 「Start@Maya~Mayaで3DCGをはじめよう」というコンテンツです。
「Start@Maya~Mayaで3DCGをはじめよう」・AREA JAPAN公式サイト
基本操作、モデリング、アニメーション、レンダリングまで、 具体的な操作方法を交えながら解説しています。
初心者向けだけではなく、中級者以上に向けたコンテンツもあります。 一例を挙げると、リグ作成のテクニックやUnityとの連携を説明する動画です。
AREA JAPAN「チュートリアル」・Autodesk公式サイト
このように、豊富な教材があることで独学を始めやすくなります。
独学から通信講座や専門学校へ移行しやすい
Mayaで3DCGを独学していて、 「もう少し効率的に学びたい」とか 「就職のアドバイスまでしてくれるところで学びたい」となることがあります。 その場合、通信講座や専門学校で授業を受けることを検討するかと思います。
基本的に通信講座や専門学校では、 Mayaをベースにして授業カリキュラムを組むことが多いので、 独学で習得したスキルがそのまま役に立ちます。
同じMayaを使うので、操作方法を覚えなおす必要もなく、 独学からスムーズに移行できます。
例えば、Blenderで独学してから通信講座や専門学校に移行すると、 Mayaの操作方法を覚えなおさないといけません モデリングやアニメーションといった基本的な仕組みは同じですが、 操作方法は各3DCGソフトで違うためです。
Mayaを独学してから通信講座や専門学校に移行すると、 「操作方法を覚えなおす」という時間ロスを減らすことができるわけですね。
Mayaを独学する3つのデメリット
続いては、独学にMayaを選ぶデメリットについてです。
- ソフトウェア料金が高額
- 機能が多くて独学のハードルが高い
- ハイスペックパソコンが必要
「Mayaを独学するのに必要なものは?」に対する回答が、 デメリットの中に入っています。
ソフトウェア料金が高額
まずはMayaの独学で最大のデメリットは、 「ソフトウェア料金が高額であること」です。
ここ数年で大分値下がりしましたが、それでもまだ高額です。 1年間で約28万円かかります。
ただし、「学生は1年間無償」で使用できます。 なので、デメリットには当てはまりません。
つまり、「社会人の方が3DCG業界に転職するためにMayaを独学する場合」や、 「学生ではない方が就職のためにMayaを独学する場合」は、 高額なソフトウェア料金がデメリットになるということです。
しかし、Mayaのスキルを持っていると就職に有利になるので、 見返りは十分にあります。
機能が多くて独学のハードルが高い
2つ目のデメリットは、 Mayaの機能が多すぎて独学のハードルが高いことです。
モデリング、アニメーション、レンダリングといった 3DCGの基本機能は他のソフトと同じような感じですが、 細かな便利機能がたくさんあります。
例えば、Mayaでアニメーション作成をするときにグラフエディターで、 各部位の動きの軌跡を編集する機能があります。 しかし、機能が多すぎて、 どのツールを使えばうまく編集できるのかが初心者にはわからないのです。
アニメーション作成では、「こういう動きの時はこのツールを使う」 という定石があるのですが、 独学だと一般的に使う機能がどれなのかを把握するまでに時間がかかります。
「多機能だから初心者には難しい」 というデメリットがMayaにはあります。
ハイスペックパソコンが必要
最後のデメリットは「Mayaはハイスペックパソコンが必須」なことです。
一般的にビジネスオフィスなどで使われている10万円前後のパソコンスペックでは、 3DCG作成はできないと思ってください。
つまり、家電量販店で売っているような 「Corei5、メモリ8GB、CPU内臓グラフィックス」のようなスペックで Mayaを独学をするのは難しいということです。
15万円~25万円程度のゲーミングPCや、 ワークステーションパソコンが必須になります。
Mayaに必要なパソコンのスペックについては、 別のページでまとめていますので、 そちらもあわせて見ていただけるとより理解が深まると思います。
Mayaの使用用途別にパソコンの推奨スペックを解説しています。
Mayaにおすすめのパソコン
当サイトでは Mayaにおすすめの3DCG向けパソコンも紹介しています。
パソコンメーカー別に ローエンドからハイエンドまでのノートパソコンと デスクトップパソコンを提案しています。
Maya用のパソコンをお探しの方は、 そちらもあわせて参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
「Mayaを独学する3つのメリットデメリット」 についてのまとめです。
Mayaを独学するメリットは3つあります。 「Mayaのスキルは就職に有利で求人数が多い」 「Maya向けの教材が豊富にある」 「独学から学校へ通いたくなった場合に移行しやすい」
3DCG業界でMayaを使っている企業が多いため求人数が多い。
勉強するための教材が豊富にあるため、 入門のための参考書や動画コンテンツには困らない。
専門学校や通信講座はMayaのカリキュラムが多いので、 独学からスムーズに移行できる。
Maya独学のデメリットは3つ。 「サブスク料金が高い」 「ツールセットが豊富過ぎて初心者のスキル習得のハードルが高い」 「高性能パソコンが必須」
学生以外がMayaを使おうとすると、 かなり高額な料金が必要。 独学の準備だけでかなりの金額がかかる。
3DCG作成をするための機能が豊富過ぎて、 どの機能を使えば何ができるのかを覚えるまでに時間がかかる。
Mayaを使うパソコンは 高性能なゲーミングPCやワークステーションが必須。 スペックが低いと不便過ぎて学習に影響を及ぼす。
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