Blenderモデリングにおけるマテリアル設定を解説
こんなことが知りたい
Blenderのマテリアル設定方法を知りたい
チュートリアル形式でマテリアル設定を学びたい
ここではBlender初心者に向けて 「Blenderのマテリアル設定の方法」を解説しています。
Blenderで初めてマテリアル設定をする場合でも迷わないように、 できるだけ丁寧に説明していきます。
ここで説明するチュートリアルは、 すでにモデリングしたものに対して行っていきます。
モデリングに関しては、別の記事で説明しています。 もし、モデリング方法から知りたい場合は、 以下の記事も合わせてご覧ください。
あなたのBlender学習のお手伝いができればうれしいです。
目次
日本酒を作ってみよう
初めてのマテリアル設定ということで、 「日本酒の一升瓶」を作っていきます。
今回のチュートリアルで使う作品は、 「日本酒の瓶」「キャップ」「ラベル」の3つのオブジェクトから 構成されています。
それぞれ、質感の違うマテリアルを適用します。
- 日本酒の瓶→ガラス
- キャップ→メタル
- ラベル→テクスチャ
最終的には下の画像のようになります。
一升瓶は、緑色のガラスの質感を適用させます。 キャップは、銀色のアルミのような質感を適用させます。 ラベルは、画像を貼り付けます。
瓶のマテリアル設定
マテリアルを適用させて ガラスの質感を表現していきます。
まず、「オブジェクトモード」の状態で 一升瓶のオブジェクトを選択します。 今回は「Cube」が瓶のオブジェクトです。
プロパティエリアの中から 「レンダープロパティ」を選びます。
「レンダーエンジン」から「Cycles」を選択します。
もし、使っているパソコンにNVIDIAやAMDのグラフィックスが搭載されていれば、 GPUを使ったレンダリング表示で高速表示をします。
画面左上のメニューから「編集」→「プリファレンス」を選択します。
Blenderプリファレンスウィンドウの 「システム」を選択します。 そのなかの「Cyclesレンダーデバイス」から 適当なGPU技術を選択します。
NVIDIAのグラフィックスなら「CUDA」または「OptiX」、 AMDのグラフィックスなら「HIP」を選択します。 そのなかから使用するGPUにチェックを入れます。
私のパソコンの場合だと、 CUDAを選び「NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU」にチェックを入れます。
再び「レンダープロパティ」に戻り、 「デバイス」から「GPU演算」を選択します。
続いて、3D質感を確認するために 3Dビューポートの表示を 「マテリアルプレビュー」に切り替えます。
「プロパティ」エリアの中から 「マテリアルプロパティ」を選択します。
マテリアルプロパティのなかで表面の質感を表現する項目に 「サーフェス」があります。 デフォルトでは「プリンシプルBSDF」が選ばれています。
「サーフェス」を「グラスBSDF」に変更します。
日本酒の瓶の色は緑色が多いので、 「カラー」を緑にします。
キャップのマテリアル設定
日本酒の瓶についている「キャップ」のマテリアルを設定していきます。 酒瓶には一般的にアルミのキャップカバーが付いていますので、 「アルミの質感」を表現していきます。
まずは、3Dビューポートでキャップの「円オブジェクト」を選択します。
「マテリアルプロパティ」を選びます。 もし、マテリアルが何も設定されていない場合は、 「+新規」のボタンを押してマテリアルを作成します。
サーフェスは「プリンシプルBSDF」を選びます。 通常、マテリアルを新規作成すると 最初はプリンシプルBSDFが選ばれています。
ベースカラーをアルミに近い色に変更します。 16進数だと「F5F6F6」がアルミに近い色です。
「ベースカラー」をクリックします。 「16進数」ボタンを押し、下の入力項目で「F5F6F6」とキーボードで入力します。
「メタリック」を「1.0」に変更します。 メタリックは基本的に金属光沢の物質であれば「1.0」を入力して、 そうでなければ「0」を入力して使います。
「粗さ」を「0.5」にします。 ツヤのないアルミキャップを表現するために0.5にしています。 ちなみに0にするとピカピカの金属光沢になります。
ラベルのマテリアル設定
最後にラベルのマテリアルを設定します。 ラベルはあらかじめ用意した「画像」を貼り付けます。 下の画像があらかじめ用意したラベル画像です。 Blenderで調整しやすいように画像を横にしています。
「UVマッピング」の機能を使って 3Dモデルに画像を貼り付けていきます。
まず、ラベルのオブジェクトを選択します。 画面上の「ヘッダー」にある「UV Editing」を選択します。 そうすると画面が二つに分かれます。
右側の3Dビューポートでは、「編集モード」になっています。 もしモードが違う場合は、編集モードにします。
3Dビューポート上でキーボードの「A」を押し、 ラベルのオブジェクトモードの頂点を全選択します。
3Dビューポートのヘッダーにある 「UV」をクリックして、「展開」を選びます。
画面左側のUVエディターのヘッダーにある 「画像」をクリックし「開く」を選びます。
事前に用意したラベル用の画像ファイルを選び、 「画像を開く」をクリックします。
画面左側のUVエディターに展開された「頂点」を移動させて、 画像に合うように変形していきます。
真ん中にある頂点群をドラッグして選択します。
キーボードの「G」→「X」の順に押して、 マウスを動かし頂点を移動させます。 画像に合うように頂点を移動させたら、 左クリックをして位置を決定します。
画面右側の3Dビューポートに移り、 「マテリアルプロパティ」で「+新規」ボタンを押して マテリアルを作成します。 もし、すでにマテリアルがある場合は、 新規作成はしません。
「ベースカラー」の横にある「●」をクリックし、 「画像テクスチャ」を選びます。
「開く」ボタンを押して、 ラベル用の画像ファイルを選択し、「画像を開く」ボタンを押します。
3Dビューのシェーディング表示で 「マテリアルプレビューモード」を選択すると ラベル用の画像が貼り付いた3Dモデルが表示されます。
ヘッダにある「Layout」をクリックすると 3Dビューポートのみの表示に戻るので、 マテリアルが設定された状態の3Dモデルを見ることができます。
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