失敗しないMayaのグラフィックボードの選び方

Mayaで使うグラボの選び方

Mayaで使うグラボの選び方

こんなことが知りたい

Mayaはどんなグラフィックボードが必要?

GeForceとQuadroどちらを選べばいい?

ここでは、Maya向けのパソコンを検討している方に向けて 「Mayaで使うグラフィックボードの選び方」 について解説していきます。

主に、 Windowsパソコンのグラフィックボードについて説明していきます。

この記事を書いた人

自分
さくら

  • 3DCADサポートエンジニア
  • サポート歴7年
  • Autodeskとダッソー製品のカスタマーサポートに従事

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目次

「使用目的」でグラボを決める

Mayaは3DCG業界のスタンダードと言ってもいいほど 世の中に普及しています。

そんなMayaを使う目的の一例として、 この3つが代表的な用途になるかと思います。

Maya使用目的の例

  • 基礎スキルの習得
  • 中小規模の作品を作る
  • 仕事でバリバリ大きな作品を作る

「基礎スキル習得」を目的にしている場合は、 情報系やCGを専攻している学生が多いかと思います。

「中小規模の作品を作ること」を目的にしている場合は、 フリーランスや独学でCG業界に転職しようとしている社会人がいるでしょう。

「仕事でバリバリ大きな作品を作ること」を目的にしている場合は、 コンテンツ内でメインのキャラクターをモデリングしている方や、 レンダリングを頻繁に使う方が多いかと思います。

このあと、それぞれの目的でどんなグラフィックボードが最適なのか、 について説明していきます。

Mayaの基礎スキル習得が目的の場合

まずは「Maya基礎スキルの習得」が目的の場合についてです。

基礎スキル習得なので、 こんな方が対象になるかと思います。

  • Maya未経験でこれから始める
  • 初心者でまだ小物しか作れない
  • ある程度スキルがついてこれから小さな作品を作る

Mayaの基礎スキル習得が目的の場合は、 「ミドルエンドのGeForce、Radeon」が最適です。

なぜか?その理由は、 「初心者~中級者のスキル習得ならば、ミドルエンドのGeForce、Radeonで 十分スペックが足りるから」 です。

例えば、練習で作るドーナツや、 デフォルメキャラをモデリングするのにハイエンドのグラフィックボードは必要ありません。

Mayaの3Dモデリング

また、アニメーション作成の基礎を学ぶにもハイエンドのグラフィックボードは必要ありません。 例えば、練習で人の歩行を作るときに使う、IKやFK、グラフエディタのようなツールも ミドルエンドのグラフィックボードで十分ストレスなく動きます。

スキル習得であれば、 レンダリングも頻繁に使うわけではないので、 レンダリング時間もそこまで気になることはないでしょう。

こういう理由で、 ミドルエンドのGeForce、Radeonをおすすめしています。

ちなみに、具体的なグラフィックボードの種類は 以下のものがおすすめです。

NVIDIA

  • GeForce RTX40XXシリーズ GPUメモリ8GB
  • GeForce RTX30XXシリーズ GPUメモリ8GB

AMD

  • Radeon RX6000シリーズ GPUメモリ8GB

作品を作ることが目的の場合

続いては「中小規模の作品を作ること」が目的の場合についてです。

作品を作れるスキルがあるので、 Maya中級者以上が対象になってきます。 例えば、こんな方たちです。

  • 仕事を請負うフリーランス
  • 社会人1~3年目のMaya中級者
  • ポートフォリオ向け作品を作る学生

これら中級者以上には、 「ハイエンドのGeForce、Radeon」もしくは 「ミドルエンドのNVIDIA RTXAシリーズ」がおすすめです。

その理由は、 「作品のデータ規模が大きくなるので、より高性能なグラボが必要になるため」 です。

例えば、キャラクターをモデリングするにも、品質の高い作品を作るには 高解像度のテクスチャを貼り付けたり、背景を追加したりする必要があります。

作品例としては、下の画像のような感じのキャラクターと背景アセットを組み合わせて、 ひとつの作品を作り上げます。

Mayaのバイクモデル

品質をあげるためにオブジェクトの数を多くしたり、 きめ細かな質感を出すためにメッシュの数を多くすると、 描画速度を保つためにはGPUメモリの容量も必要になってきます。

これら作品をストレスなく作るためには、 ハイエンドのGeForce、Radeonもしくは ミドルエンドのNVIDIA RTXAシリーズが最適なのです。

ちなみに、具体的なグラフィックボードの種類は 以下のものがおすすめです。

NVIDIA

  • GeForce RTX40XXシリーズ GPUメモリ12GB
  • GeForce RTX30XXシリーズ GPUメモリ12GB
  • RTXAシリーズ GPUメモリ12GB

AMD

  • Radeon RX6000シリーズ GPUメモリ16GB

仕事で大きな作品を作る場合

最後に「仕事で大きな作品を作ること」が目的の場合です。

制作会社などで、作品をメインで作っている上級者が対象になります。 職人とか、プロとか呼ばれるような現場のエースが使うグラフィックボードです。

そんな上級者には、 「ハイエンドのGeForce」か 「ハイエンドのNVIDIA RTXAシリーズ」がおすすめです。

理由は、 大きな作品はモデリング途中でもレンダリングに時間がかかるため です。

例えば、下のような大きな作品を作るときには、 「修正」と「簡易レンダリング」を繰り返しながらモデリングしていきます。

この簡易レンダリングの速度は グラフィックボードのスペックに依存するので、 ミドルエンドだと少しストレスを感じることもあります。

効率を上げて、ストレスを極力減らすためには ハイエンドのGeForceまたはNVIDIA RTXがおすすめなのです。

ちなみに、 GeForceとNVIDIA RTXどちらを選ぶべきか?ですが、 どちらもで問題ありません。 各グラフィックボードのメリットについて少し説明します。

NVIDIA RTXのメリット:Mayaが安定して動くため

NVIDIA RTXは「安定した動作」がメリットです。 具体例を出すと、 NVIDIA RTXAシリーズは業務用ソフトをターゲットにして デバイスドライバーを開発しています。

ドライバーの更新履歴には、 Maya、3ds Max、Photoshop、VRED、Cinema4D、AutoCADといった、 クリエイターやエンジニアが使うソフトウェアの修正や機能調整がよく載っています。

ちなみにドライバーの更新履歴は、 NVIDIA公式サイトから見ることができます。

高度なドライバー検索・NVIDIA公式サイト

これはつまり、業務用ソフトを使うユーザーが不具合なく安心して使えるように サポートしているということです。

一方で、GeForceのデバイスドライバーは、 ゲームに関する修正や機能調整がされている場合が多いです。

つまり、GeForceは「ゲームをいかに安定して動かせるか」 が重要なポイントになっているわけです。

安定性を求めるならば、 NVIDIA RTXシリーズがおすすめです。

GeForceのメリット:コスパが高い

GeForceを選ぶメリットは 「NVIDIA RTXに比べてコストパフォーマンスが高い」 からです。

コア数やGPUメモリ数が同じような仕様でも、 GeForceの方が表示速度や出力が速いことがあります。

例えば、GeForce RTX3080 GPUメモリ10GBと NVIDIA RTX A2000 GPU12GBメモリだと、 NVIDIA RTXAの方が価格が高いですが、 ベンチマークのスコアはGeForceの方が高いのです。

コスパを求めるならば GeForceの方がおすすめです。

Mayaおすすめグラフィックボード

ここで説明した「失敗しないグラフィックボードの選び方」を踏まえて Mayaにおすすめのグラフィックボードを紹介しています。

グラフィックボード単体でお探しの場合は、 こちらもあわせて参照していただけると嬉しいです。

厳選!3DCGにおすすめのグラフィックボード7選

まとめ

「失敗しないMayaのグラフィックボードの選び方」 についてのまとめです。

Mayaのグラフィックボードは、 Mayaの使用目的で決めるのがおすすめ。

基礎スキルを習得したい初心者には、 コストもおさえることができる ミドルエンドのGeForce、Radeonがおすすめ。

それなりの作品を作ることができるMaya中級者には、 「ハイエンドのGeForce、Radeon」もしくは 「ミドルエンドのNVIDIA RTXAシリーズ」がおすすめ。

仕事で大きな作品を作る上級者には、 NVIDIA RTXAシリーズもしくはハイエンドのGeForceがおすすめ。

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