建築業の就職に有利なCADを紹介
こんなことが知りたい
「建築系に就職するならどのCADを勉強すればいい?」
「独学に向いているCADはどのソフト?」
ここでは建築業界への就職したい方に向けて 「どのCADソフトを勉強すればいいか?」と 「独学に向いているソフトはどれか?」 について解説していきます。
独学に向いているCADの条件とは、 この3つが挙げられるかと思います。
独学に向いているCADとは?
- 建築業での求人数が多い
- 教材が豊富にある
- ライセンス料が個人で払える
この3つのポイントに注目して、 おすすめCADを紹介していきたいと思います。
目次
建築業の就職に有利なCAD3選
日本の建築業でよく使われるCADソフトは、 この3つのソフトウェアになります。
- AutoCAD
- Jw_cad
- Vectorworks
建築系のCADソフトはいくつかありますが、 AutoCAD、Jw_cad、Vectorworksの3つは、 採用している企業も多く、求人数が多いのが特長です。
つまり、日本で使っているユーザーの数が多いわけですね。
なぜユーザーの数が多いのか? その理由は「教育機関の授業で採用されているCADだから」です。
例えば、AutoCADは学生や教育機関では無償でライセンスを提供しているため、 授業で使っている大学や専門学校が多いのです。
Vectorworksも無償ではありませんが、 教育機関や学生には十分の一以下の価格でライセンスを提供しています。 Vectorworksも授業に取り入れている学校が多いわけです。
Jw_cadはフリーソフトなので誰もが無償で使えます。 そのためユーザーも多く、学校の授業で取り入れているところも多いです。
これらCADのスキルを持った学生が多いので、 企業はそのCADソフトを仕事で採用しているわけですね。
つまり、AutoCAD、Jw_cad、Vectorworksのスキルを持っていると就職に有利なわけです。
AutoCAD
AutoCADは、建築業で最も使われていると言っても過言ではないCADソフトです。
そのため、建築業の求人では「AutoCADのスキルを持っている方は優遇します」という 募集をしているところも多いです。
AutoCADは2DCADと3DCADの両方の機能を持ち合わせていますが、 特に付加価値が高いのは、3DCADのスキルを持っている人です。
なぜAutoCADの3DCADのスキルを持っている人が優遇されるか? その理由は「AutoCADの3D機能を使いこなせる人の数が少ないから」です。
例えば、2Dの図面を書くことができれば戸建てやマンションを建てることはできます。 しかし、その設計をお客様に説明するために3Dモデリングをして、 イメージを持ってもらうことも重要な仕事なのです。
しかし、3Dモデリングをした後に、じっさいに完成予想図を3Dのイメージ画像で出力することができる人の数が少ないので そこまでやっていない企業が多いのです。
通常、建築士が設計をすることが多いですが、 じっさいに建築士が3DモデリングをせずにCADオペレーターに指示して作ってもらうこともあります。 しかし、この3DモデリングができるCADオペレーターも少ないのが現状です。
こういう理由があって、 AutoCADの3D機能を使える人が就職で有利になるわけです。
ちなみに、「AutoCADを独学するには何が必要なの?」という場合は、 別のページでAutoCADの独学についてまとめています。
興味があれば、そちらもあわせてごらんください。
Jw_cad
Jw_cadはAutoCADと並んで建築業で使われているCADソフトです。
Jw_cadは2D機能のみですが、設計に必要な機能はすべてそろっています。 そして何よりも、無償で使えるフリーソフトということで ユーザーもかなり多いのです。
さて、Jw_cadはユーザーが多いのに、なぜ求人数が多いままなのでしょうか? Jw_cadのスキルを持っている人も多いはずなのに、なぜでしょうか?
それは、 「図面が読めてかつJw_cadのスキルを持っている人の数が少ないから」 です。
例えば、Jw_cadの操作方法だけ知っている人はたくさんいます。 指示されたことを指示通りに完成させるのは当たり前です。
しかし、建築業の就職で優遇されるのは、 「図面が読めて、そこから設計者の意図がある程度わかってかつ、Jw_cadが使える人材」なのです。
1から10まで指示をしないと図面を作成できないCADオペレーターは好まれません。 図面が読めることで、半分以下の指示でJw_cadを使って図面を作成できるわけです。
Jw_cadは手軽に始められて、 操作ができるユーザー数が多いからこそ、 建築の図面が読める人が優遇されるわけですね。
Jw_cadのCADオペレーターで目指すならば、 建築の図面が読めるスキルも同時に身につけることをおすすめします。
ちなみに、「Jw_cadを独学するには何が必要なの?」という場合は、 別のページでJw_cadの独学についてまとめています。
興味があれば、そちらもあわせてごらんください。
Vectorworks
Vectorworksは、建物の設計だけではなく、 庭園などの造園土木の設計や、 ステージ照明の設計などにもよく使われる3DCADソフトです。
しかも、2D図面設計と3Dモデリングの他にも、 BIMと呼ばれる建物すべての情報をマネジメントして設計できる機能もあります。
「Vectorworksで3Dモデリングができるスキル」でも就職では有利になりますが、 さらに「BIMができるスキル」を持ちあわせていると付加価値が高くなり、 就職しやすくなります
その理由は、 Vectorworksはライセンス料がAutoCADと比べると高額なため、 独学で習得するのが難しいためです。
例えば、CAD未経験の社会人が 転職のためVectorworksを独学しようとすると、 1年間ライセンス料でおおよそ30万円程度かかります。
つまり、独学の予算がある人がVectorworksのスキルを身につけることができるので、 貴重な人材になれるわけですね。
ちなみに「Vectorworksってどんなライセンスがあるの?」という場合は、 別のページでVectorworksのライセンスについてまとめています。
興味があれば、そちらもあわせてごらんください。
Vectorworks・人気のCAD 5選!失敗しないライセンス形態の選び方
建築業の広告宣伝で使われる3DCGソフト
今まで紹介したのは「設計」でよく使われるCADソフトですが、 「建築業の広告宣伝」でよく使われる3DCGソフトもあります。
建築業でよく使われる3DCGソフトで最も有名なのが3ds Maxです。
「建築パース」「建築CGパース」というキーワードがよく使われています。
広告宣伝用に3DCGでリアリティのある建造物や、 内装などを作成するお仕事です。
例えば、こんな感じのキッチンをCGで作成するような感じです。
じっさいの3DCADデータを渡されて3DCGソフトで加工する場合もありますが、 打合せなどでイメージを口頭で伝えてもらい作成する場合もあります。
細かい数値を正確に入力するCADとは違い、 いかに見た目を良くするか、が重要になってきます。
つまり、3DCADがエンジニアなのに対して、 3DCGはクリエイターというイメージになります。
もし、3ds Maxに興味がある場合は、 別のページでまとめていますので、 そちらもあわせてごらんください。
まとめ
「建築の就職に有利な独学におすすめのCAD3選」 についてのまとめです。
建築業界に就職するために、 操作できるようにしておきたい3DCADは3ソフト。 「AutoCAD」 「Jw_cad」 「Vectorworks」
これらCADは、 大学や専門学校の授業のカリキュラムに組み込まれていることが多くユーザー数も多い。 そのため、これらCADを企業が採用している数も多い。
AutoCADは3D機能まで使える人材が優遇される。
Jw_cadは、ユーザー数も多いため、何か独自スキルの付加価値を付けると 企業の就職の時にアドバンテージになる。 特に図面が読めるスキルを持つことで、設計者の意図がわかり、使える人材として優遇される。
Vectorworksは2D、3Dモデリングの他にBIMのスキルまで習得していると かなり就職で有利になる。
ただし、年間ライセンス料が高いので予算が必要になる。
建築業の広告宣伝では、 3DCGソフトの3ds Maxがよく使われている。
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