Vectorworksの推奨スペックから選ぶおすすめパソコン
こんなことが知りたい
「Vectorworksにおすすめのパソコンってどんなパソコン?」
「Vectorworksの推奨スペックは?」
ここでは、Vectorworks用のパソコンを検討している方に向けて 「Vectorworks向けのおすすめパソコン」と「Vectorworksの推奨スペック」 を紹介しています。
仕事の関係で、建築関係のお客さんとよく話す機会があります。 そのなかで、パソコン選びに関する質問をよくいただきます。 そんな時にいつも紹介しているパソコンをここで紹介していきます。
しっかりVectorworksの推奨スペックを加味して、 レンダリングまでしっかりできるパソコンをピックアップしています。
目次
- Vectorworksの推奨スペック
- おすすめパソコン
- Vectorworksパソコン選び3つのポイント
- MacとWindowsはどちらを選ぶべきか?
- Revitと連携するときのパソコン
- パソコンメーカーとVectorworksの協業について
- まとめ
Vectorworksの推奨スペック
Vectorworksのパソコンを選ぶ前に、 Vectorworksを扱っているA&A社の公式サイトで 推奨スペックをチェックすることをおすすめします。
Vectorworksのような3DCADソフトが快適に動くパソコンを選ぶためには、 「CPU、メモリ、グラフィックス」の3つのスペックがとても重要になってきます。
ちなみにVectorworksは多機能なので、 ユーザーはすべての機能を使うわけではありません。 おおまかに「2DCAD」「3DCADモデリング」「レンダリング」「BIM」 と分かれています。
「3DCADとレンダリング」と「BIM」に分けて A&A公式サイトの推奨スペックと、 私の3DCADサポート経験を踏まえると おすすめのスペックはこんな感じになります。
図面、立体表示からレンダリングまで
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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BIM設計まで
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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Vectorworks2022移行ではRedshiftと連携をしてGPUによるレンダリングが可能です。 また、描画にDirectXも使っています。
レンダリングの部分では、 Vectorworks2022移行からGPUメモリの多いNVIDIAのグラフィックスが 快適性を高めていくと感じています。
ここからは、この推奨スペック、おすすめスペックをもとにして Vectorworks用のパソコンをピックアップして紹介していきます。
おすすめパソコン
私のCADサポート経験から 「いつもお客様に提案しているスペックのおすすめパソコン」を ピックアップしました。
「おすすめのデスクトップ」と「おすすめノートパソコン」に 分けて紹介しています。
小規模設計、中規模設計、大規模設計に向いているパソコンを それぞれ提案しています。
おすすめデスクトップ
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SSD |
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価格 |
25万円弱~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 グラフィックボードはT1000シリーズが搭載された カスタイマイズ性の高いパソコンです。
CPU、メモリ、ストレージはカスタイマイズ可能で 予算にあわせてスペックを変えられます。 中規模設計に向いているコストパフォーマンスが高いパソコンです。
SENSE-MWP5-R57X-NBX [Windows 11 Home]
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SSD |
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価格 |
12万円強~ |
パソコン工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 Ryzen7を搭載した価格の安さが特長のパソコンです。 主に小規模設計から中規模設計に適しています。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
33万円強~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできるパソコンです。 高速レンダリングをしたい方に向いています。
【Dell】New Precision 3460 スモール フォーム ファクター プラチナモデル(大容量メモリー・SSD・グラフィックカード搭載)
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
13万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
DELLの3DCAD向けワークステーションです。 多彩なカスタマイズができるパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできるパソコンを構成することができます。
おすすめノートパソコン
セール中の注目パソコン
9/30までセール中「8%OFF」
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
HPの人気モバイルワークステーションZBookシリーズです。 小規模から中規模設計に向いているパソコンです。
新しい第13世代のCPUとNVIDIA RTX A500が組み込まれています。 9/30までセール中で8%OFFで購入できるお得な商品です。
ただ、製品の在庫状況により、 予告なくクーポンを終了する可能性があります。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
37万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
HPの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 小規模から中規模設計に向いているパソコンです。
3DCADでは不動の人気であるZBookシリーズのエントリーモデルです。 「迷ったらコレ!」を自信を持って言える 失敗しない3DCAD向けノートパソコンです。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
22万円弱~ |
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
Lenovoの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計に向いています。 人気のP15シリーズのAMD版パソコンです。
AMDを採用することでインテルCoreシリーズよりも価格が低くなり 幅広い層で選ばれています。
【Dell】New Precision 3581 ワークステーション
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
26万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
DELLの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計に向いています。 機械系3DCADで定番のPrecisionはコスパに優れたノートパソコンです。
より速いパソコンを求めているあなたにおすすめ
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
41万円強~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 大規模設計までできるハイエンドのスペックを持ち合わせパソコンです。
第13世代のCPUとRTX A4000が搭載されてこの価格で、 コストパフォーマンスが高いパソコンです。 高速レンダリングに向いています。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
69万円弱~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
- Revit
HPの3DCAD向けワークステーションです。 中規模設計~大規模に向いています。 3DCADや3DCGの法人向けワークステーションで 圧倒的な実績を誇るZシリーズのミドルエンドパソコンです。
SENSE-F079-LC139KF-NNX [Windows 11 Home]
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
46万円強~ |
PC工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできる 第13世代のCPUを搭載したハイエンドパソコンです。 高速レンダリングに向いています。
Macのおすすめ3DCADパソコン
MacBook Pro 16.2インチ Apple M2 Pro
「メモリ16GB、Apple M2 Proチップ、SSD 512GB、16インチ」の 12コアCPU、19コアGPUモデルです。
M2 Pro搭載の高性能MacBookProです。 画面サイズの大きな16インチモニターのノートタイプです。
MacBook Pro 14.2インチ Apple M2 Pro
「メモリ16GB、Apple M2Proチップ、SSD 1TB、14インチ」の 12コアCPU、19コアGPUモデルです。
持ち歩きもできる14インチモニターの小型ノートタイプです。
Vectorworksパソコン選び3つのポイント
Vectorworks用パソコンを選ぶときに 重要なポイントとしては、この3つがあります。
- 専用グラフィックスを選ぶ
- メモリは16GB以上を選ぶ
- CPUはハイエンドを選ぶ
この重要ポイントを見てわかる通り、 Vectorworks用パソコンはかなりハイスペックなパソコンが要求されるわけですね。
専用グラフィックスを選ぶ
まず一つ目のポイントとしては、 「必ず専用グラフィックスを選ぶこと」です。
NVIDIAまたはAMDの専用グラフィックボードを選ぶことで、 3D表示をより正確に、速く表示することができます。
A&A公式サイトの推奨スペックでも書いてありますが、 インテルのCPU内臓のグラフィックスでは正常に動かない場合があります。
推奨されているのはGPU 4GB以上のグラフィックスです。
BIM、3Dモデリングをする場合は8GB以上のGPUがおすすめです。
私個人的なおすすめとしては、 NVIDIAのQuadroシリーズか、RTX Aシリーズがおすすめです。
理由は「詳細設定ができるから」と「レンダリングで有利だから」です。
NVIDIAのディスプレイ設定画面で、 3Dに関しての詳細設定ができるので、何か表示に不具合があった場合でも トラブルシュートがしやすいメリットがあります。
NVIDIA GeForceだと、この設定項目が少ないため、 トラブルがあった場合はグラフィックドライバーの更新待ちになる、 というリスクがあります。
また、レンダリングでRedshiftを使う場合は、 NVIDIAのCUDA技術を使うため、NVIDIAのグラフィックスがおすすめです。
メモリは16GB以上を選ぶ
ポイントのふたつ目は「16GB以上のメモリを選ぶこと」です。
大学の授業での学習用途や、 部屋の一部だけの設計に使うといった用途であればメモリは8GBで足ります。
しかし、空間の一室を設計したり、 建物全体を3Dモデリングしたりする場合は、 最低でも16GBメモリは必要になります。
BIMまで使うならば32GB以上のメモリが快適に動くスペックの 目安になるでしょう。
特にノートパソコンを検討している方は 16GB以上を選ぶことを強くおすすめします。
デスクトップと違って、簡単にメモリ増設できない機種もあります。 失敗しないためにも16GB以上を選択してください。
私自身もメモリを8GBにして、大きなものを設計した時に 動作が急激に遅くなって後悔したことがありました。
しかも、自分でノートパソコンのメモリ増設をする知識もなかったので、 メーカーにお金を払って対応してもらいました。
こういうリスクを減らすために、 16GB以上のメモリがおすすめです。
CPUはハイエンドを選ぶ
最後のポイントは「CPUはハイエンドなスペックを選ぶこと」です。
Vectorworksは高性能なCPUが必須だと個人的に感じています。
CPUのスペックは、 ワークステーションで採用されるCorei7以上がおすすめです。
3DCADはグラフィックスが注目されがちです。 しかし、そのグラフィックスの性能を最大限に活かすためには、 CPUの性能が重要になってくるのです。
つまり、
また、ソフトウェアの操作反応速度もCPUのスペックが関わってきます。
例えば、3Dモデリングで立方体を伸縮させたり、曲げたり、ひねったりする機能がありますが、 この3Dモデルを編集する機能はCPU性能がいいと、 処理速度も速くなるわけです。
3D表示速度はグラフィックスが重要ですが、 表示させる前の幾何学の計算だったり、 最適化計算はCPUが重要なのです。
MacとWindowsはどちらを選ぶべきか?
Vectorworksはmac OSに対応しているので、 MacでVectorworksを動かしている方も少なくありません。
さて、 これから新しくパソコンを買い替えようとしている方にとって WindowsとMacはどちらの方がいいか?が気になりますよね。
WindowsかMacどちらを選ぶかの答えは 「データのやり取りをする人が使っている方を選ぶ」のが おすすめですね。
つまり、 会社でMacを使っている人が多いならMacを選ぶのがいいです。 一緒に仕事する人がWindowsならWindowsを選ぶのがおすすめです。
理由は、「OSの互換性問題などのトラブルシュートに無駄な時間を使わないため」です。
CADデータ自体のやりとりはWindowsでもMacでも 問題ないと感じています。 Vectorworksはかなり多くのファイル形式を対応しているので、 互換性が高いためです。
しかし、その他のドキュメントのやり取りだとか、 プレゼン用のパワーポイントだとか、 画像や動画のデータの交換などといった、 一般的な業務で少し不便なところが出てくることがあります。
例えば、フォントが違うとか、 画像の貼りつけ位置が違っているなどの微妙なトラブルが WindowsとMac間であるのです。
そういうことに時間を費やさないためにも、 周りに合わせるのがいいかと感じています。
ちなみに、仕事で周りの人はどちらも使っているという場合は、 使い慣れているOSのパソコンを選ぶのがおすすめですね。
Revitと連携するときのパソコン
VectorworksでBIM設計をしている方のなかで、 AutodeskのRevitと連携をする方も少なくないと思います。
とはいえ、同じパソコンにVectorworksとRevitの 両方をインストールして使うことはあまりないでしょう。
ですので、 VectorworksとRevitが両方が動くパソコンが必要ということはありません。
連携が必要な場面というのは、 協業しているデザイナーの方とのデータのやり取りくらいです。 RVT、RFAファイルのやり取りだけすむことが多いです。
つまり、Windowsのみに対応しているRevitに合わせて 新しく検討しているVectorworks用パソコンをWindowsにする必要はありません。 周りの環境や使い慣れているOSのパソコンを選ぶのがいいかと思います。
パソコンメーカーとVectorworksの協業について
最近では、パソコンメーカーとVectorworksが協業して、 なるべく不具合がでないように設計していくことで ソフトの信頼性を高めている傾向にあります。
Vectorworksと協業しているパソコンメーカーとして有名なのが アメリカに本拠地があるHPがあります。
HP公式サイトにもVectorworksと協業しながら ワークステーションの開発や設計をしていることが書かれています。
HPの他にもLenovoもかなり前から 協業しながら開発を進めているようです。
こういう取り組みは、Vectorworksのユーザー側にとっては とても安心感につながりますよね。
まとめ
「Vectorworksのおすすめパソコンはコレ!推奨スペックから厳選」 についてのまとめです。
Vectorworks用のパソコンを選ぶ前に、 まずVectorworks公式サイトの推奨スペックを確認する。
Vectorworks用パソコンは、 「専用グラフィックスを選ぶ、メモリは16GB以上を選ぶ、 CPUはハイエンドを選ぶ」の3つのポイントをおさえて購入する。
WindowsとMacで悩んでいるならば、 使い慣れているOSまたは周りが使っているOSのパソコンを選ぶのがおすすめ。
Revitと連携する場合でも 特に連携を気にすることなく好きなパソコンを選ぶのがいい。
Vectorworksはパソコンメーカーと協業している。 HPやLenovoとは密に連携を取っていることが、パソコンメーカーのホームページからわかる。
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