BIMにおすすめのパソコンとパソコンの選び方解説
こんなことが知りたい
BIMにおすすめのパソコンが知りたい!
BIM向けのパソコンを選ぶポイントは?
更新日:
ここでは、BIM用のパソコンを検討している方に向けて 「BIMのおすすめパソコン」と「パソコン選びのポイント」 を解説します。
具体的なBIMのソフトウェアとして、 以下のソフトを対象にしています。
- Revit
- Archicad
- Vectorworks
これらBIMがストレスなく動くパソコンを 紹介しています。
あなたのパソコン選びの参考になれば幸いです。
ちなみに おすすめパソコンでMacも紹介していますが、 RevitはMac未対応ですので ご注意ください。
目次
BIMパソコンのスペック
BIMは複合的にさまざまな要素を管理するソフトなので、 かなりハイスペックなパソコンが必須になります。
具体的には、 中小規模の設計を行う場合でも 「ワークステーション」や「ハイエンドのクリエイターパソコン」 が必要です。
これは、ユーザー数の多い Revit、Archicad 、Vectorworksのすべてのソフトで共通です。
各ソフトで若干、要求スペックは異なりますが、 以下のスペックを満たしていれば間違いないでしょう。
中小規模の設計
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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大規模の設計
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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マンションや中小規模のビルを設計と管理するには 「中小規模の設計」のスペックがおすすめです。
大きな商業施設や病院の設計と管理をする場合は 「大規模の設計」のスペックがおすすめです。
より詳しいスペックについては、 あなたが使う予定のBIMソフトの推奨スペックを参考にしてください。
Archicad 、Revit、Vectorworksの推奨スペックについては、 別のページで紹介しています。 興味があればあわせてご覧ください。
Archicadの推奨スペックはコレ!失敗しないパソコンの選び方
おすすめパソコン
私のCADサポート経験から 「いつもお客様に提案しているスペックのおすすめパソコン」を ピックアップしました。
「おすすめのデスクトップ」と「おすすめノートパソコン」に 分けて紹介しています。
小規模設計、中規模設計、大規模設計に向いているパソコンを それぞれ提案しています。
おすすめデスクトップ
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
40万円強~ |
マウスのクリエイターパソコンです。 小規模設計から大規模設計までできる カスタイマイズ性の高いパソコンです。
最新のインテル第14世代CPUを搭載していて、 NVIDIAの新生代であるRTX 2000Adaの能力を最大限に生かしたモデルです。 CPU、メモリ、ストレージはカスタイマイズ可能で 予算にあわせてスペックを変えられます。
特に中規模設計に向いているコストパフォーマンスが高いパソコンで、 「どれにしようか迷ったらコレ!」 として推薦するパソコンです。
【Dell】New Precision 3460 スモール フォーム ファクター プラチナモデル(大容量メモリー・SSD・グラフィックカード搭載)
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
18万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
- Creo
DELLの3DCAD向けワークステーションです。 多彩なカスタマイズができるパソコンです。 中小規模設計から大規模設計までできるパソコンを構成することができます。
DELLを選ぶメリットは、 動作確認済みの3DCADソフトが多いことです。
特に法人や個人事業主には 3DCADを使ううえでPrecisionシリーズは圧倒的な人気を誇っています。 サポートが充実していて、24時間365日対応はメリットが大きいです。
設計目安 | |
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CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SSD |
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価格 |
16万円強~ |
パソコン工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 第14世代Corei5と、NVIDIA RTX A400を搭載した 「価格の安さが特長」のパソコンです。 主に小規模設計から中規模設計に適しています。
とにかくコストを抑えたい方におすすめのパソコンです。
3DCADおすすめノートパソコン
【Dell】Precision 5690 ワークステーション awm5690
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
44万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- Fusion360
DELLのCore Ultra搭載人気ワークステーション「Precision5690」です。 小規模から大規模設計まで、 すべての設計に合わせたスペックを選択できます。
CPU、メモリ、SSDの選択肢が多いのもDELLのメリットで、 最新のCore UltraシリーズもUltra 5、7、9とすべて選択可能です。
グラフィックスも安価だけど 多くの3DCADで認定ハードウェアに指定されているインテルArcProが選べます。 他にもNVIDIA RTX Adaシリーズも選べます。
画面解像度も1920x1200と作業効率が上がるスペックなのも特長です。 保守サービスも3年付いてきます。製品保証は1年です。
スペック、価格、保守サービスとコストパフォーマンスに優れた 多機能ワークステーションで、 「3DCADでは、これを選んでおけば間違いない」の商品です。
また、DELLは購入するとDell Rewardsというポイントがあり、 購入金額の3%がポイントとして返ってきます。
設計目安 | |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
27万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
HPの人気モバイルワークステーションZBook Fireflyです。 最新のCore Ultraシリーズを搭載した 小規模から中規模設計に向いているパソコンです。
3DCADでは不動の人気であるZBookシリーズのエントリーモデルです。 「迷ったらコレ!」と自信を持って言える 失敗しない3DCAD向けノートパソコンです。
また、 「【期間限定】象徴的な赤、歴史的な青。キャンペーンモデル」 の商品は、 2024年10月31日までセール中です。 以下のリンクから上記商品を選ぶことで「8%の割引」 が適用されます。
【広告】【提供:株式会社日本HP】
ただ、製品の在庫状況により、 予告なくクーポンが終了する可能性もあるので注意してください。
【Dell】Precision 3581 ワークステーション awm3581_vp
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
21万円強~ |
認定ハードウェア
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
DELLの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 小規模から中規模設計に向いています。 機械系3DCADで定番のPrecisionはコスパに優れたノートパソコンです。
CPU、メモリ、SSDの選択肢が多いのもDELLのメリットで、 予算に合わせた構成にカスタマイズできます。
画面解像度が1920x1080フルHDですが、 価格が安くて、多くの3DCADの動作確認済み認定ハードウェアに選ばれているのが特長です。
また、DELLは購入するとDell Rewardsというポイントがあり、 購入金額の3%がポイントとして返ってきます。
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
34万円強~ |
- AutoCAD
- Fusion360
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
Lenovoの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計に向いています。 人気のP16シリーズパソコンです。
新しい技術のインテルCore Ultraシリーズが搭載されていて、 コスパが良い人気のノートパソコンです。
大規模設計やレンダリングにおすすめパソコン
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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SSD |
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価格 |
57万円弱~ |
マウスのクリエイターパソコンです。 大規模設計までできるハイエンドのスペックを持ち合わせパソコンです。
第14世代のCPUとRTX 4000Adaが搭載されてこの価格で、 コストパフォーマンスが高いパソコンです。 高速レンダリングに向いています。
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
65万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
- Revit
HPの3DCAD向けワークステーションです。 中規模設計~大規模に向いています。 3DCADや3DCGの法人向けワークステーションで 圧倒的な実績を誇るZシリーズのミドルエンドパソコンです。
Zシリーズは多くの3Dソフトと連携している実績があるので、 企業や個人事業主に人気のモデルです。
設計目安 | - |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
55万円強~ |
PC工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 大規模設計に最適なNVIDIA RTX 4000 Adaの大容量GPUメモリが採用されています。 Ryzen9のCPUとの相性も抜群で高速レンダリングに向いています。
4000AdaとRyzen9を搭載して、この低価格を実現できるのは PC工房ならではの企業努力です。
おすすめのMac
MacBook Pro 14.2インチ Apple M3 Pro
「メモリ18GB、Apple M3 Proチップ、SSD 512GB、14インチ」の 11コアCPU、14コアGPUモデルです。
持ち歩きもできる14インチモニターの小型ノートタイプです。
MacBook Pro 16.2インチ Apple M3 Pro
「メモリ36GB、Apple M3 Proチップ、SSD 512GB、16インチ」の 12コアCPU、18コアGPUモデルです。
M3 Pro搭載の高性能MacBookProです。 画面サイズの大きな16インチモニターのノートタイプです。
BIMパソコン選びのポイント
BIM向けのパソコンを選ぶときに 「これだけはおさえておきたい」 というポイントが3つあります。
- 設計規模に合ったスペックを選ぶ
- CPUはクロック数の高いものを選ぶ
- グラフィックスはミドルエンド以上を選ぶ
まずは設計規模にあったスペックを把握します。 中小規模のマンションを設計するのか、 商業施設を設計するのかで使うパソコンスペックは異なります。
次にCPUはクロック数に注目します。 BIMは高機能なため CPUのクロック数のスペックが快適度に直結します。
そして、中程度以上のグラフィックスを選びことです。 BIMは要素数が多くなりがちなので、 3D表示も重くなりがちです。 そのため、 3DCADで推奨されているグラフィックス の 「中程度以上のグラフィックス」が必須になります。
失敗しないBIMパソコン選びをするためには、 この3つのポイントをおさえておくことが重要です。
BIMは多くの情報を取り扱うソフトウェアなので、 どうしても高性能なスペックが必要になってきます。
パソコンの予算を削りすぎると、 すぐにスペック不足になるリスクがあります。 しっかりとこの3つのポイントを理解して、 適切なパソコンを選んでください。
各ポイントについて、 このあと詳しく説明していきます。
設計規模に合ったスペックを選ぶ
まず、BIMパソコン選びのポイントの1つ目が 「設計の規模に見合ったスペックのパソコンを選ぶ」です。
BIMは、大小さまざまな建物の設計とマネジメントができるソフトウェアです。 例えば、個人の住宅から大きな病院の設計まで管理することができます。
設計規模に関してですが、 一例を出すと「小規模は個人の住宅」「中規模はマンションなどの集合住宅」 「大規模は大きな病院や商業施設」などがあります。 図に表すとこんな感じになります。
しかし、その設計の規模によって使うパソコンのスペックが変わってきます。 大規模な設計になるほどスペックの高いパソコンが必要になってきます。
では、なぜ設計規模に合ったパソコンが必要になるのか? その理由は 「余計な予算を使わないため」 です。
例えば、中小規模の設計をするのに、大規模設計用のパソコンは必要ありません。 オーバースペックになり、価格に見合った快適度を得ることはできないでしょう。
具体的に言うと、中小規模では20万円程度のパソコンのスペックで十分なのに、 大規模設計で使うような60万円程度のパソコンは必要ないということです。
BIMにおける中小規模設計では、60万円のパソコンでも 20万円のパソコンでも十分ストレスなく快適に動くわけです。
こういう理由もあり、 自分が作業する設計規模に見合ったパソコンのスペックを選ぶことが重要なのです。
CPUはクロック数の高いものを選ぶ
BIMパソコンを選ぶポイントの2つ目は、 「できるだけクロック数の高いCPUを選ぶこと」 です。
なぜクロック数の高いCPUが必要なのか? その理由は 「BIMはCPUのスペックに依存していることが多いから」 です。
例えば、 Revitの推奨スペック や Archicadの推奨スペック では、 高性能なグラフィックスが推奨されています。
この、高性能なグラフィックスのパフォーマンスを最大限に引き出すために、 クロック数の高いCPUが必須になってきます。
つまり、「高性能なグラフィックスと高性能なCPUは、ペアで使う必要がある」 というわけですね。
また、BIMの特性上、画面を広く使うので高解像度のモニターが推奨されています。 この高解像度モニターのチラつきをおさえるためにも、 CPU性能が必要になってきます。
例えば、4Kモニターのような高解像度の画面を ストレスなく更新するためには、クロック数の高いCPUが必要になってきます。
CPUスペックが不足していると、 更新速度が遅くなり、チラつきの原因になるわけです。
そのほか、 Vectorworksの推奨スペック では、BIMを使うときはハイエンドのCPUで高クロックなものが要求されています。 具体的にはCorei7以上で2GHz以上のCPUが最低でも必要です。
これは、BIMが高機能なため高性能なCPUが必要になることを示しています。
こういう理由からも、 クロック数の高いCPUを選ぶことをおすすめしています。
グラフィックスはミドルエンド以上を選ぶ
BIMパソコンを選ぶポイントの3つ目は 「グラフィックスはミドルエンド以上を選ぶ」 です。
具体的には「GPUメモリが4GB以上のNVIDIAまたはAMDグラフィックス」 を選ぶのがおすすめです。
なぜミドルエンド以上のグラフィックスがおすすめなのか? その理由は 「BIMの3D表示機能とレンダリング機能が中程度以上のグラフィックスを必須としているため」 です。
例えば、Revitでは認定グラフィックスという、 3D機能の動作サポートをしているグラフィックスがあります。 具体的には NVIDIA RTXシリーズとAMDのRadeonProシリーズです。
Archicadでも推奨されているグラフィックスは、 NVIDIAのRTXシリーズとAMDのRadeonProシリーズです。
Vectorworksではどのシリーズが推奨グラフィックスなのか、についての記載はありませんが、 最低でも4GB以上のGPUメモリが必要です。 さらに、レンダリング機能を使う場合は、NVIDIAのGPU8GB以上が推奨されています。
つまり、「BIM全般において、GPUメモリは4GB以上かつ、 NVIDIAかAMDグラフィックスが必須」というわけです。 さらに3DCAD全般で採用されているNVIDIA RTXシリーズまたは、 AMD RadeonProシリーズが推奨されているのです。
こういう理由で ミドルエンド以上のグラフィックスをおすすめしています。
Macの選び方
Archicad、Vectorworksは macOSに対応している3DCADソフト なので、 Macでの運用も可能です。
Macを選ぶときのポイントは 「MacBookProを選ぶこと」と「大容量メモリを選ぶこと」 です。
Archicadは推奨メモリは32GB以上で、 VectorworksもBIMを使うときは16GB以上が推奨されています。
また、CPUもMシリーズ ProもしくはMaxが推奨されています。
これらを満たすMacはノート型であれば「MacBookPro」です。 デスクトップ型であれば「Mac mini」の上位モデル、 「Mac Studio」そして、「MacPro」になります。