3DCAD用モニター選びのポイントを解説!おすすめモニターを紹介
こんなことが知りたい
3DCAD用モニター選びのポイントは?
おすすめのモニターは?
ここでは3DCAD用にモニターを検討している方に向けて 「仕事で使う3DCAD用モニターの選び方」と 「おすすめモニター」を紹介しています。
「どのようなスペックを選ぶのがベスト?」 「サイズ、解像度はどれくらいが最適?」 「具体的なおすすめ商品は?」 と、購入前に気になる疑問をピックアップして、 初心者向けに丁寧に解説しています。
あなたのモニター選びのお手伝いができれば幸いです。
目次
仕事で使うモニター選びのポイント
3DCADの設計作業で効率を上げるためには、 モニターはとても重要です。
ただ、モニターもかなりの種類があるため、 どのようなモニターが3DCADに最適なのかが わかりづらいことがあります。
そこで、私の3DCADサポート経験のノウハウを踏まえて、 仕事用モニターを選ぶポイントを挙げてみました。
失敗しないモニター選びをするには、 つぎの3つのポイントが重要です。
- 製品保証が充実している
- 信頼のおけるメーカー
- 27インチ・WQHD(2560×1440)以上
製品保証がしっかりしているメーカーを選ぶのがおすすめです。 スペックばかりに目が行って、 製品保証が手薄な製品を選ぶのは避けます。
しっかりメーカー情報を調べた上で納得して購入するのが、 失敗しないモニター選びのコツです。
スペックと価格を考慮すると、 27インチ以上、WQHD以上がおすすめです。
各ポイントについて、 もう少し詳しく説明していきます。
製品保証が充実している
一般的にモニター選びで重視されがちなのは、 「機能」や「スペック」です。
しかし、仕事で使うモニターは、 「故障が少なく安定して動くモニターであること」や 「すぐ修理できること」 を重視すべきです。
その理由としては、 モニターが故障で使えなくなると、仕事に支障が出るためです。
例えば、 3DCAD用のパソコンがデスクトップパソコンだった場合、 仕事ができなくなってしまいます。 予備のモニターがあったとしても、 使い慣れていないモニターだとストレスを感じることもあるでしょう。
このときに 無償修理や代替機の貸出というような手厚いサポートがあることで 「仕事ができない!」というリスクも回避できます。
仕事道具だからこそ、 この製品保証というのが最も重要になってくるわけです。
さて、モニターの製品保証について 「製品保証の期間」はかなり重要なポイントです。 なぜならば、品質が良くて壊れにくいモニターは、 長期間の保証が付いているからです。
つまり、長期保証を付けても壊れにくいから、 メーカーは利益を確保できるのです。
価格重視のモニターは、1年間の製品保証としているところも多いですが、 品質に自信のあるメーカーのモニターは、3年保証が主流です。 ただし、高品質なので価格にも反映されます。
品質が良いという付加価値がついているからこそ、 価格もそれ相応になります。
信頼のおけるメーカー
モニター選びのポイントの2つ目は 「信頼のおけるメーカーを選ぶ」です。
仕事用のモニターは、 価格とスペックに目を奪われすぎずに、 どのような品質の製品を作っているメーカーなのか、 しっかり調べることをおすすめします。
理由としては、 価格とスペックが良くても、故障率が高いことがあるためです。
例えば、スペックが良くて価格が相場より明らかに安いモニターは、 初期不良率や製品寿命が良くないこともあります。 そのようなメーカーは、製品保証が半年であったり、1年未満のことが多いです。 初期投資を安くしても、壊れてしまい、結局買いなおしになったら、 かなり高くついてしまいます。
こういう理由からも、 信頼のおけるメーカーから購入して、 しっかりした品質とサポートを手に入れることをおすすめしています。
特に仕事で使う道具の多くは、 品質も良くてサポートもしっかりしているものが選ばれます。 信頼のおけるメーカーのモニターは、口コミやレビューなどの評価も高いのが特長です。
「安くてスペックがいいけど、あまり聞かないメーカーだな」 と思った場合は、 しっかりとそのメーカーを調べてから購入することをおすすめします。
注目する点は、 「製品保証の期間」「国内生産か海外生産か」 「日本法人はあるか」 を確認してみてください。
製品保証が長いほど品質に自信があります。 国内生産だと品質も高い傾向にあり、さらに納期も短いです。 日本法人があると、不具合があった場合でも、 スムーズにサポートを受けることができます。
27インチ・WQHD(2560×1440)以上
モニター選びのポイントの三つ目が 「27インチ・WQHD(2560×1440)以上がおすすめ」です。
保証やメーカー信頼度も重要ですが、 やっぱりスペックは最も重要です。
3DCAD用のモニターのスペックで見るのは2つで、 「サイズ」と「解像度」です。
なぜサイズと解像度が重要なのか? その理由は 「3DCADで設計をするときには、見える範囲が広いと作業効率が格段にアップするため」です。 私個人的には、見える範囲が広いほど快適に設計ができると感じています。
例えば、下の図のようにフルHD(1980x1080)とWQHD(2560x1440)では、 CADの画面の見える範囲に大きな差があります。
この差は大きく、 解像度が低くなるほど、3DCADでのマウス操作が多くなるため、 作業効率も大幅に変わってきます。
また、解像度が高くてもサイズが小さいと 細かな表示になってしまうため見づらいこともあります。 このようなことから、サイズと解像度が重要なのです。
さて、 具体的におすすめのスペックは、価格とスペックのバランスが取れている 「27インチ以上かつ、解像度 WQHD(2560x1440)」が最適です。
24インチ、フルHD1920x1080でも作業には支障はないと思いますが、 より効率を上げたいと考えている方には、 27インチ、WQHD2560x1440をおすすめします。
おすすめ3DCAD用モニター
27インチ、4K(3840x2160)解像度の高画質ディスプレイです。
EIZOならではのデザインで、 奥行きをコンパクトにしているのですっきりした外観になっています。
ブルーライトカット機能の性能も高く約80%カットで、 さらに省エネ性能も良いのが特長です。
そしてEIZOの最大の特長である「製品保証5年間」がついています。 修理期間中は代替機も無償で貸出てくれるサポートの手厚さです。
一般的に3年保証が多いですが、 EIZOは5年保証で付加価値を付けています。
ちなみに、CAD用のディスプレイとしても力を入れています。
価格は12万円弱です。
27インチ、WQHD(2560x1440)解像度の高画質ディスプレイです。
AMD Free Syncという描画フレームを安定させる技術が組み込まれています。 ブルーライトカット機能もついています。目に優しい機能です。
DELLの液晶モニターは手厚いサポートがあり、 3年間のハードウェア保証があります。
モニターの高さ調整と角度調整の機能があります。 スピーカーも付いています。
USB Type-Cケーブルでパソコン接続できるところも特長です。
価格は3万円強です。
31.5インチ、4K(3840x2160)解像度の超高画質ディスプレイです。
ちらつきをおさえるフリッカーセーフと、ブルーライトカット機能もついています。 目に優しい機能です。
LGの液晶モニターは手厚なサポートがあり、 3年間のハードウェア保証があります。 バックライトも含みます。
モニターの高さ調整はありません。 前後の角度調整はできます。
価格は4.5万円強です。
iiyama モニター ディスプレイ 31.5インチ WQHD
31.5インチ、WQHD(2560x1440)解像度の高画質ディスプレイです。
10bitカラー対応でブルーライトカット機能もついています。
マウスコンピューター傘下のiiyamaブランドで、 国内対応ができるのが信頼できるメーカーの理由です。
モニターの高さ調整と角度調整ができます。
かなり安価なモニターで価格は3.6万円弱です。
反応速度、色再現性、ブルーライトカットの重要度は?
モニターのスペックで、 よく目にする機能に「反応速度」 「色再現性」「ブルーライトカット」があります。
「3DCADの作業でこれら機能は必要なのか?」と、 疑問に思っている方も少なくないでしょう。
結論から言うと、 高速な反応速度、色再現性、ブルーライトカット機能は、 そこまで重要ではありません。 「あれば越したことはない」という程度で考えるのがいいでしょう。
3DCADの設計でそこまで速い反応速度は求められません。 例えば、 100分の1秒以下のリアルタイム性を求めるような反応速度が必要になるのは、 VRやゲームといった分野です。 3DCAD操作に慣れているエキスパートでも、 そこまで速い操作になることはありません。
色の再現性についてもシビアになることはありません。 例えば、3DCGのような映像作品を作る場合は、 色再現性が重要ですが、 3DCAD設計では、そのような場面はありません。
ただ、色味によって同じ線の太さを選んでいるのに、 太く見えたり細く見えたりすることもあります。 そのようなちょっとしたエラーを回避するためには、 色再現性が良いと有利ですが、重要度としてはかなり低いでしょう。
ブルーライトカット機能については、 今、市場に出回っているモニターでは、大抵の商品についています。 極端に安いモデルにブルーライトカット機能が付いていないものもありますが、 なくても困りません。
ただ、3DCADの設計を仕事にしている方は 長時間モニターを見ることが多いので、 あれば目の負担が多少減るでしょう。
このような理由からも、 反応速度、色再現性、ブルーライトカット機能は、 3DCAD設計においてそこまで重要ではないでしょう。
私が使っているモニターはコレ
私の作業用パソコンはノートパソコンを使っていますが、 外部モニターとして「DELL 27インチ WQHD(2560x1440)」を使っています。
選んだ理由としては、 机のサイズとノートパソコンを置くスペースを考えると、 27インチが最適だったことと、 コスパが良かったことがあります。
32インチにしてしまうと、机からはみ出る可能性があったため、 地震での落下が気になり、ワンサイズ小さいものを選びました。
解像度は、4Kを検討していましたが、 当時の価格差が2~3万円あったため、 コスパを考えてWQHDに決めました。
いまであれば、価格差が1万円前後と小さくなっています。 この価格差であれば、 検討しなおしていたかもしれません。
また、DELLは3年間の自然故障によるハードウェア保証が付いているのも魅力でした。 じつは購入して1ケ月で映らなくなったのですが、 電話した翌日に新品の製品が無償交換で届いて、 サポートの重要性を実感しています。
どうしても初期不良はあるので仕方ありませんが、 交換の対応が良かったので、かなり満足度が高いです。
まとめ
仕事で使うモニター選び方についてのまとめです。
仕事で使う3DCAD用モニターを選ぶポイントは 「製品保証が充実していること」「信頼のおけるメーカーであること」 「27インチ・WQHD(2560×1440)以上のスペックがあること」。
仕事で使う場合は、 スペックや価格重視よりもサポート面を重視した方が 仕事ができなくなるリスクを回避できるのでメリットが大きい。
3DCAD設計では反応速度、色再現性、ブルーライトカットの機能は必須ではない。