VRパソコンに最適なCPU、メモリ、グラフィックスを解説
こんなことが知りたい
VRゲームが快適にできるパソコンの推奨スペックは?
産業用でVRシステムを使うときの推奨スペックは?
ここでは、 VR用途で使うパソコンを検討している方に向けて 「VRで使うパソコンのスペック目安」 を解説しています。
「個人でVRゲームをしたい場合」と 「産業用VRシステムを使う場合」の パソコンのスペックを解説していきます。
あなたのパソコン選びの参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
さくら
- 3DCADサポートエンジニア
- サポート歴7年
- Autodeskとダッソー製品のカスタマーサポートに従事
- 2022年からVR部署の管理職
- 法人向けVRを扱う
詳しい紹介はこちら 「自己紹介」
目次
VRパソコンで重要な3つのスペック
まず、VRをする上で知っておきたいのは、 基本的に「VRはまだパソコンを使って コンテンツを体験することが主流」だということです。
つまり、パソコンのスペックが一定以上高くないと 快適にVRを楽しむことができないということです。
そこで注目してもらいたいのは、 次の3つのパソコンスペックになります。
- CPU
- メモリ
- グラフィックボード
VRはリアルタイム性が求められるので、 処理速度の速いCPUと、 一時データを多く保存できるメモリ量と、 表示速度の速いグラフィックスが必要になります。
VRパソコンのスペック目安は、 つぎのようになります。
VRパソコンのスペック目安
CPU |
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---|---|
メモリ |
|
グラフィックス |
|
一般的なVRゲームをするには、このスペックがおすすめです。 産業用のVRシステムには、 さらにハイスペックのパソコンが推奨になります。
産業用のVRシステムについては、 下の方で説明しています。
VRパソコンのCPU
CPUのスペックは、 VRコンテンツを高速に動かすために一定以上の性能が必要になります。
具体的な性能としては、 VRゲームを快適に動かすためには、 最低限Corei5、Ryzen5が必要になります。
なぜならば、 「VRでシェア率が高いMeta Quest2やHTC VIVEの推奨スペックが Corei5またはRyzen5以上になっているため」 です。
例えば、HTC VIVEはHTCの公式サイトに 推奨スペックが載っていて、 このスペックを下回ると快適にVRが体験できないことを意味しています。
同じくMeta Quest2もMeta公式サイトに パソコンとつなげたときのパソコンの推奨スペックが載っています。
このように、VRで最も使われているMeta Quest2とHTC VIVEが Corei5またはRyzen5以上を推奨しています。 こういう理由で、CPUの推奨スペックを選んでいます。
VRパソコンのメモリ
次にメモリです。 VRコンテンツの解像度が高くなるほどメモリ量が必要になってきます。 ここでいう解像度とは「3DCGの滑らかさ」です。 ポリゴン数の多い、きめ細かなキャラクターがたくさん出てくるコンテンツですね。
具体的なスペックですが、 VRで最低限必要なメモリは8GBで、 予算があるならば16GBをおすすめします。
なぜならば、 「今後、解像度が高いキレイな3DCGを扱うVRコンテンツも 増えてくるから」 です。
例えば、単純なVR音楽ゲームのコンテンツであれば、 登場する3DCGモデルの解像度が低くても気にならないことが多いでしょう。 音楽に合わせて身体を動かして、鍵盤や音符を叩くことに集中するためです。
しかし、最近では、リアリティを求めたアクションゲームや 仮想現実空間などが注目を集めています。 そうなると解像度が高く、ポリゴン数が多い3DCGが必要になり、 メモリも必要になってくるわけです。
最近のVRコンテンツの傾向を見て、 少し先の将来を予想すると メモリは多めにしておいた方がいい、という考えです。
こういう理由から 16GB以上のメモリをおすすめしています。
VRパソコンのグラフィックボード
最後にグラフィックボードです。 VRパソコンにとってグラフィックボードのスペックは 最も重要と言ってもいいでしょう。
VRコンテンツを快適に動かすには 最新のNVIDIA GeForce RTXシリーズ、GTXシリーズ もしくはAMD Radeon RXシリーズがおすすめです。
なぜなのか?その理由は 「最新のNVIDIA、AMDのグラフィックボードは VRコンテンツにも最適化しているため」 です。
例えば、GeForceはパソコンゲームに特化していますが、 最近ではVRゲームにも最適化した機能を追加してきています。
具体的にいうと、NVIDIAでは レイ トレーシングという現実世界の光の感じを高速に再現する機能や、 AIを使って超高速に3D描画をする機能です。
この機能があることで、より現実に近い仮想空間になり 没入しやすくなるわけですね。
このように最新のグラフィックボードは VRにも最適化してきているので、 おすすめをしています。
産業用VRパソコンスペック
ここまでは、一般消費者向けのVRコンテンツを体験するときに 必要なパソコンスペックを解説してきました。
ここからは 産業分野で使われるVRシステムで 必要なパソコンスペックについて 解説していきます。
産業用VRシステムは、 解像度の高い3DCADや3DCGを使い、 リアルタイムで特殊な計算をしながら操作と表示をするものが多いです。
そのため、 ワークステーションまたは、ハイエンドのゲーミングPCで採用されている パソコンスペックが必要になります。
具体的なパソコンのスペックの目安は、 次のようになります。
産業用VRのパソコンスペック目安
CPU |
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---|---|
メモリ |
|
グラフィックス |
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産業用途では、 部品の数が多い3DCGを高速に3D表示するため、 ハイエンドのCPUとグラフィックボードが必須になります。
例えば、産業用VRが使われている例として、 ロールスロイス社のVRトレーニングシステムがあります。
VR上の部品を分解したり、 組み立て構造を3Dで見れる社員教育用のシステムです。
このように、産業用VRでは 大きな3DCADデータを使うことが多いので ハイスペックなパソコンが必要になるわけです。
VRにおすすめのパソコン
当サイトでは VR向けにおすすめのパソコンも紹介しています。
パソコンメーカー別に ローエンドからハイエンドまでのノートパソコンと デスクトップパソコンを提案しています。
VR用のパソコンをお探しの方は、 そちらもあわせて参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
「VRパソコンで重要な3つのスペック」についてのまとめです。
VRパソコンは「CPU」「メモリ」 「グラフィックボード」のスペックが重要。
スペックに関しては、Meta Quest、HTC VIVEといった、 市場のシェア率の高いVR機器を扱うときの 推奨スペックが目安。
グラフィックボードは最新のNVIDIA、AMDが VRに最適な機能を有しているのでおすすめ。
産業用VRシステムでは、 大きな3DCADデータをリアルタイムに処理することが多いので、 ワークステーション程度のスペックが目安。