3DCADパソコンで注目すべき3つのスペック
「3DCADパソコン選びは、どんなスペックのパソコンを選べばいいのか?」
3DCADパソコンで注目すべき重要な項目は、 この3つのスペックです。
- グラフィックボード
- メモリ
- CPU
3DCADソフトウェアは3DのCGを高速に描画しながら設計を行っていきます。
3D表示を正確かつ高速にするには 専用のグラフィックボードが必須になってきます。
メモリも一定以上のスペックが必要です。 3DCADは3次元形状データなのでデータサイズが大きいのです。 これを扱うにはメモリ容量が多い方が有利になります。
3DCADソフトウェアは高機能なので CPU性能が高い方がストレスなく快適に動きます。
つまり、3DCADソフトウェアを快適に動かすには ワークステーションなどの専門的で高性能なパソコンが必要になる ということです。
ここからは、グラフィックボード、メモリ、CPUのスペックについて 詳しく解説していきます。
目次
3DCADパソコンのグラフィックボード
3DCADのパソコンでは グラフィックボードのスペックは最も重要です。
不具合なく3DCADソフトウェアを動かすために 高性能な専用のグラフィックボードを選ぶ必要があります。
具体的には以下のグラフィックボードがおすすめです。
- NVIDIA製 Quadroシリーズ
- NVIDIA製 Tシリーズ
- NVIDIA製 RTX Aシリーズ
- AMD製 RadeonProシリーズ
CPU内臓のIntel製グラフィックスでは 正常に3D表示されないこともあるので、 NVIDIAまたはAMDのミドルエンド以上のグラフィックボードがおすすめです。
これらグラフィックボードは、 3DCADで主に使われるOpenGLの技術に特化していて、 3DCGを正確かつ、高速に描画することができます。
また、この正確性を保つために、 3DCADソフトウェアのメーカーとNVIDIAまたはAMDが連携を取っています。 「その3DCADソフトウェアでトラブルなく動作するという認定グラフィックス」 としてサポートしていることも多々あります。
そのサポートもあるので、 NVIDIAのQuadroシリーズ、Tシリーズ、RTX Aシリーズ、AMDのRareonProシリーズ を選ぶ必要があるのです。
ちなみに、一般的にゲーム用途で使われているグラフィックボードは 3DCADには不向きな場合もあります。 ゲーム用途のグラフィックボードを 具体的にいうとNVIDIAのGeForceがあります。
ゲーム用のグラフィックボードは、 描画は高速ですが各3DCADソフトウェアのサポートがされていないことがほとんどです。
また、ゲーム用のグラフィックボードは、 描画設定が細かく設定できない場合が多く、 3DCAD用にはあまり向いていません。
そのため、ゲーム用のグラフィックボードは 3DCADソフトで不具合があった場合の対処法が 見つからない場合があります。
できるだけトラブルのリスクを減らすためには、 「認定グラフィックス」または NVIDIAのQuadroシリーズ、Tシリーズ、RTX Aシリーズ、AMDのRareonProシリーズを 検討してください。
3DCADパソコンのメモリ
3DCADソフトウェアは高機能なソフトウェアのため、 メモリを多く消費する傾向にあります。
各3DCADソフトウェアで公式に推奨しているメモリのスペックは、 「8GB~32GB」と記載されていることが多いです。
なぜここまで幅があるかというと、 設計の複雑さやボリュームによって 推奨されるメモリのスペックが変わってくるためです。
例えば、数十~百までいかない部品数で設計するようなものには、 そこまでメモリ容量は必要ありません。 8GBあれば十分でしょう。
しかし、数百から数千以上のパーツを組み合わせたり、 形状が複雑でメッシュを細かくして精度を上げていくような 設計をする場合は32GB以上のメモリが推奨になってきます。
例えば、小さなモーターを設計するには8GBメモリで十分でしょう。 しかし、エンジン部分からそれらをつなぐ配管、配線も含めてエンジン全体を 設計する時には多くのメモリが必要になってきます。
私のおすすめとしては、 3DCADパソコンを仕事で使うならば16GBが最低ラインで できれば32GB以上のメモリを搭載するのがいいと考えています。
仕事で使うパソコンで 「メモリが足りなくて動作が遅い」ということを避けたほうが 効率も上がるのでぜひとも16GB以上を検討してみてください。
3DCADパソコンのCPU
3DCADソフトウェアは、 ミドルクラス以上のCPU性能が推奨になっていることが多い傾向にあります。
基本的に3DCADソフトウェアは多機能であることがほとんどです。 ソフトウェアの動作の大部分はCPUが処理をしています。 つまり、このCPU性能が低いとすべての動作が遅くなるといっても過言ではないのです。
3D表示部分やベクトル演算などは グラフィックボードのGPUが処理をすることがほとんどですが、 その他の機能はCPUで動いているわけです。
3DCADの設計効率をあげるためには、 「松竹梅でいう竹以上のCPU性能」を選んでください。
具体的には、 IntelであればCorei5、Corei7、Corei9、Xeonです。 AMDならばRyzen5、Ryzen7、Ryzen9 5000シリーズがおすすめです。
これ意外で使われている モバイル向けのCPUはおすすめできないので注意が必要です。
ちなみに、 IntelとAMDのCPUはどちらが推奨か?というと「どちらも推奨」になります。 予算と好みに合わせて選んでもらって問題ありません。
3DCADにおすすめのパソコン
当サイトでは3DCADにおすすめのパソコンも紹介しています。
パソコンメーカー別に ローエンドからハイエンドまでのノートパソコンと デスクトップパソコンを提案しています。
3DCAD用のパソコンをお探しの方は、 そちらもあわせて参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
3DCADパソコンで注目すべき3つのスペックについての まとめです。
3DCADパソコンで重視したいのは 「グラフィックボード」「メモリ」「CPU」のスペックであること。
グラフィックボードはNVIDIAのQuadroシリーズ、 RTX Aシリーズ、AMDのRareonProシリーズがおすすめ。
メモリは設計の複雑さでスペックが変わるが、 仕事で使うならば16GB以上がおすすめ。
CPUも3DCADソフトウェアを動かす重要な部分なので、 ミドルクラス以上のCPUを選ぶのがいい。