DRA-CADの推奨スペックとおすすめパソコンを解説
こんなことが知りたい
DRA-CADの推奨スペックは?
CPU、グラフィックボード、メモリは何を選ぶ?
おすすめパソコンは?
ここでは、DRA-CAD向けにパソコンを検討している方に向けて 「DRA-CADの推奨スペック」と「CPU、グラフィックボード、メモリの選び方」 を解説しています。
「DRA-CADにおすすめのスペックは?」 「CPU、グラフィックボード、メモリは何を選ぶのが最適?」 「具体的なおすすめパソコンは?」 と、パソコン選びで悩みがちなことを取り上げて、 初心者にもわかりやすく丁寧に説明しています。
あなたのパソコン選びのお手伝いができれば幸いです。
目次
DRA-CAD推奨スペック
DRA-CADの推奨スペックは、 DRA-CAD開発元の建築ポビット社の公式サイトに掲載されています。
DRA-CADの推奨動作環境は、次の表のとおりです。
推奨スペック
OS |
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---|---|
ストレージ |
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グラフィックス |
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フレームワーク |
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上記のスペック表は、 建築ポビット社の公式サイトの情報をもとにして、 一部抜粋して転記しています。
対応しているOSやフレームワークは、 現在販売されているパソコンに採用されているので、 パソコン購入時に特に気にする必要はありません。
ストレージについては、インストール容量が記載されています。 1.5GB以上の容量があれば問題ありません。
グラフィックスについては、 現在販売されているパソコンでは、 OpenGL、DirectX9はどちらも対応しているので、 こちらも気にする必要はありません。
公式サイトには、 CPU、メモリ、グラフィックボードの具体的なスペックは載っていません。
そこで、 私の3DCADサポート経験を踏まえて、 具体的なDRA-CADのおすすめスペックについて提案していきます。
おすすめスペック
DRA-CADは二次元CADとして主に使われているソフトですが、 三次元の機能も豊富に含まれています。
そのため、 基本的には3DCADで推奨されているスペックをもとにして、 CPU、メモリ、グラフィックボードのスペックを検討するのがおすすめです。
私の3DCADサポート経験をもとにして、 提案できるおすすめスペックは次の通りです。
おすすめスペック
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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このスペックを満たすパソコンとしては、 クリエイターパソコン、ゲーミングPC、 ワークステーションがあります。
価格帯はおおよそ20万円~30万円程度です。
CPU、グラフィックボード、メモリの選び方について、 もう少し詳しく説明していきます。
CPUのスペックの選び方
DRA-CAD向けパソコンのCPUでは、 Corei5または、Ryzen5以上がおすすめです。
Corei3、Ryzen3以下のスペックのCPUは、 モバイル向けのビジネスパソコンがターゲットになっているため、 DRA-CADのようなエンジニアが使うソフトには、 あまり向いていないためです。
例えば、エンジニアが業務用パソコンでよく使う、 クリエイターパソコンやワークステーションでは、 Corei5、Ryzen5以上から選べるパソコンが主流です。
こういう理由からも Corei5、Ryzen5以上のCPUが最適です。
また、DRA-CADは、CPUのクロック数によって快適度が変わってきます。 クロック数が高いほどDRA-CADが速く動くため、 最も優先的に予算を配分してスペックを選ぶのがおすすめです。
例えば、 Corei5やRyzen5では、2GHz帯の型と3GHz帯の型があります。 価格差は1万~2万円程度ありますが、 予算が足りているならば、3GHz帯のCPUを選ぶことをおすすめします。
また、CoreiとRyzenどちらを選ぶのがいいか、 悩み方も少なくありません。 ただ、CoreiとRyzenどちらを選んでも差はあまりないと感じています。
RyzenのCPUが搭載されているパソコンのほうが、 若干、価格が安いことが多いので、 もし、コストパフォーマンスを求めたいならばRyzenがいいでしょう。
さて、頻繁にレンダリングをする場合や、 中規模設計以上の3Dモデルのレンダリングをする場合は、 Corei7やRyzen7が最適です。
理由としては、 DRA-CADのレンダリングはCPU性能に依存しているため、 グレードの高いCorei、Ryzenを選ぶことで、 大幅な時間短縮が見込めるためです。
グラフィックボードのスペックの選び方
DRA-CAD向けのパソコンのグラフィックボードは、 「DRA-CAD 建築設計・製図CAD」のライセンスを使う場合は、 NVIDIA、AMDの専用グラフィックボードが適切です。
これは、クライアントへの資料を作るときに、 3Dモデルで表示したり、 レンダリングできれいな画像で出力する場合が多々あるためです。
例えば、 設計した3Dモデルの建造物の内部を「ウォークスルー」の機能を使って、 プレゼンテーションすることもあります。 また、出来上がり予想図をレンダリングするときに、 3Dモデルの設定を色々変更しながら確認することもあります。
そのときに、NVIDIA、AMDのグラフィックボードを使うことで、 スムーズな3D表示ができるようになります。 これは、大きな設計になるほど専用グラフィックボードが重要です。 表示する3Dモデルのパーツ数が多くなるほど 高性能なグラフィックボードが必須になります。
こういう理由から、 NVIDIA、AMDのグラフィックボードがおすすめです。
グラフィックボードの種類はどれを選ぶべきか?については、 あなたが行う設計の規模で決めるのがいいでしょう。
グラフィックボードの選び方については 「3DCADパソコンのグラフィックボードの選び方」 で、詳しく説明していますので、 興味があれば、合わせてご覧ください。
「DRA-CAD LE 建築2次元製図CAD」のライセンスを使う場合についてですが、 こちらは、 CPU内蔵グラフィックスであるインテルIrisXeシリーズでも問題ないでしょう。
「DRA-CAD LE 建築2次元製図CAD」では、 平面図、展開図といった2D設計がメインになります。
2D設計では、 複雑な3Dモデルを表示することがないため、 NVIDIA、AMDのような専用グラフィックボードがなくても快適に動作します。
メモリのスペックの選び方
DRA-CAD向けのパソコンのメモリは、 16GB以上がおすすめです。
特に、小規模から中規模設計を行う場合は16GBが適当です。 ただ、病院や学校、商業施設といった大規模な設計を行う場合や、 画像データから作られた点群データを取り込む場合は、 32GB以上を選ぶことを提案します。
16GB以上を選ぶ理由としては、 メモリが不足することで、パソコンが急激に遅くなることを防ぐためです。 例えば、メモリがスペック不足になると、 メモリの代わりにSSDを使って補おうとします。
SSDはメモリと比べてデータのやり取りの速度が遅いため、 パソコンが急に遅くなり、不便さを感じてしまいます。 これにより作業効率も著しく下がります。 こうなると、メモリの増設やパソコンの買い替えも検討するレベルの問題です。
このようにならないためにも、 メモリは余裕を持ったスペックにしておくのがおすすめです。
ローエンドのクリエイターパソコンやワークステーションでも、 8GBのメモリがデフォルトになっている商品があります。
パソコン検討のときには、 しっかりとメモリスペックを確認して、 カスタマイズをして16GB以上にするようにしましょう。
おすすめパソコン
DRA-CADにおすすめパソコンは、 クリエイターパソコンまたは、 ローエンドのワークステーションです。
おすすめの理由は、 DRA-CADに最適なスペックを選びやすい商品ラインナップが多いためです。
例えば、CPUはCorei5またはRyzen5から選べるものが主流で、 メモリも16GB以上が主流になっています。 グラフィックボードは、低価格のGeForceのほかに、 3DCADで推奨されているNVIDIA RTX、AMD RadeonProが選べるモデルも多数あります。
このような理由で、 クリエイターパソコンまたは、 ローエンドのワークステーションがおすすめです。
また、価格帯ですが、20万円~27万円程度が適当です。
「DRA-CAD LE 建築2次元製図CAD」ライセンスを使う場合は、 クリエイターパソコンまたは、ローエンドのワークステーションで、 グラフィックボードをIrisXeにしても問題ありません。
多くのクリエイターパソコン、ワークステーションでは、 グラフィックボードのカスタマイズでIrisXeを選択することができます。
具体的なおすすめパソコン商品については、 下のページで紹介しています。 ぜひ、こちらも合わせてご覧ください。
高解像度モニターを使う場合のスペック
DRA-CADは、 高解像度ディスプレイの出力にも対応しています。 そのため、4K解像度や、モニター2台に出力するデュアルディスプレイを 使っている方もいるでしょう。
さて、このような高解像度のモニターを使う場合、 パソコンのスペックで気を付けることは、 「CPUとグラフィックボードのスペックをあげること」です。
その理由は、 高解像度のモニター出力の快適性を決めるのは、 CPUとグラフィックボードだからです。
例えば、 4Kモニターを使って3Dモデルを表示する場合、 CPUはCorei7、Ryzen7で、 グラフィックボードはGPUメモリ8GB以上のグレードのグラフィックボードが 一般的によく選ばれています。
どちらかのスペックが低くなると、 低いほうのスペックに引っ張られて、 本来のパフォーマンスが出なくなり、描画速度が遅くなってしまうことがあります。
スペック不足になると、 「ゆったりした表示」になることもあり、 長時間作業をすると、とてもストレスを感じやすくなります。
このような理由から、 高解像度モニターを使う場合は、 高い性能のCPUとグラフィックボードを選ぶことをおすすめします。
3DCADにおすすめのモニターについても、 別のページで解説しています。 モニターの選び方からおすすめ商品まで 丁寧に解説していますので、 興味があれば、こちらも合わせてご覧ください。
まとめ
「DRA-CAD推奨スペック解説!失敗しないパソコン選び」 についてのまとめです。
DRA-CADのおすすめスペックは、 一般的に3DCADで採用されているスペックがおすすめ。
CPUはクロック数の高いものが快適度が高くなる。 グラフィックボードはNVIDIA、AMDの専用グラフィックボードが最適。 メモリは余裕を持ったスペックにする。
おすすめパソコンは、 クリエイターパソコンもしくは、ローエンドのワークステーション。
高解像度モニターを使う場合は、 CPUとグラフィックボード両方のスペックをあげる。
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