SolidWorksおすすめパソコンと選び方
こんなことが知りたい
「SolidWorksが快適に動くパソコンの推奨スペックは?」
ここでは、SolidWorks向けパソコンを検討している方に向けて 「失敗しないSolidWorksパソコンの選び方」と「おすすめパソコン」 を説明していきます。
私の3DCADサポート経験をもとにして、 できるだけわかりやすく説明します。
目次
SolidWorks用パソコンスペックの目安
SolidWorks向けのパソコンの推奨スペックですが、 ダッソーシステムズの公式サイトで確認をすることができます。
SOLIDWORKSおよびSWデータ管理のシステム要件・ダッソーシステムズ公式サイト
SolidWorks公式サイトのハードウェアの推奨スペックから 3DCADで重要な「CPU、メモリ、グラフィックス」を取上げると、 おすすめスペックはこんな感じです。
CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SolidWorks向けのパソコンスペックで 特に注目したいのは「CPUとグラフィックス」になります。
まずはCPUについてです。 複雑な3Dモデリングをしていく方には、 ワークステーションパソコンで採用されているCPUが 必須になると個人的に感じています。
- Corei7かXeonが推奨
- Corei5の2GHzは遅さを体感する
- CPUは妥協しないで欲しい
できるだけ、このポイントをおさえてパソコンスペックを 検討してください。
CPUの種類についてですが、 具体的にはCorei7、Xeon、Ryzen7が推奨です。
SolidWorksではクロック数も高めのスペックが要求されます。 3DCADというとグラフィックスが注目されがちですが、 CPU性能もあわせて重要です。
個人的な感想ですが、 3Dモデリングをしていく中で Corei5の2GHz帯のスペックだと肌で感じるくらいの遅さを感じるときがあります。
動かないわけではないですが、 「もっさりした動き」になることがあります。
SolidWorksでの設計作業の効率を考えると、 CPUは絶対に妥協して欲しくないです。 できるだけクロック数の高いCPUがおすすめです。
つぎにグラフィックスもかなり重要です。 ポイントはこちらです。
- 内臓グラフィックスは選ばない
- 動作保証済みパソコンはすべて専用グラフィックス
- グラフィックスはQuadro系かRadeonProシリーズ
グラフィックスは NVIDIA、AMDといった専用グラフィックボードが必須 になります。
インテルUHDだとか、インテルIrisといった内臓グラフィックス と呼ばれるものはおすすめされていません。
そして、SolidWorksでは、認定ハードウェアとして動作保証をしているパソコンがあります。 つまり、SolidWorksお墨付きのパソコンということです。
この動作保証済みのパソコンで採用されているグラフィックスが、 「NVIDIA Quadroシリーズと、AMDのRadeonProシリーズ」になります。
つまり、SolidWorksを不具合リスクを減らすならば、 専用グラフィックスがついているパソコンを購入してください。
ちなみに、いま販売されているQuadroシリーズは 「NVIDIA Tシリーズ」と「NVIDIA RTXシリーズ」になります。
SolidWorks動作確認済みパソコンは必須?
SolidWorks動作確認済みパソコンについては、 ダッソーシステムズ公式サイトで確認することができます。
SolidWorks認定ハードウェア・ダッソーシステムズ公式サイト
さて、SolidWorksを使うには動作確認済みのパソコンが必須なのか?といわれると、 個人的には必須ではないと感じています。
その理由は、
- すべてのパソコンメーカーを試していない
- ほぼ同じ構成のパソコンが世の中にはたくさんある
- 実体験で必須ではないと感じている
ダッソーシステムズはすべてのパソコンメーカーと 連携しているわけではありません。
連携しているのは大手パソコンメーカーか、海外メーカーになります。
SolidWorksに認定されているパソコンを参考にして、 似たような構成のパソコンであれば ほぼ間違いなく不具合なく動くでしょう。
例えば、マウスコンピューターのように 日本国内を拠点にしているパソコンメーカーのパソコンでも SolidWorksは問題なく動くでしょう。
ここは個人の価値観の違いが出ると思います。
安心を第一に考える方は動作確認済みパソコンを購入すべきです。
国内メーカーでちょっと安くパソコンを買いたいという方は、 同じ構成にして認定されていないパソコンを購入するのがいいと思います。
ちなみにですが、私の実体験として会社で使っているサポート用のパソコンは SolidWorks動作確認済みパソコンを使っています。
個人で使っている出張用のパソコンでは、 認定されていないパソコンでSolidWorksを動かしています。 特に不具合は今のところありませんよ。
おすすめパソコン
私のCADサポート経験から 「いつもお客様に提案しているスペックのおすすめパソコン」を ピックアップしました。
「おすすめのデスクトップ」と「おすすめノートパソコン」に 分けて紹介しています。
小規模設計、中規模設計、大規模設計に向いているパソコンを それぞれ提案しています。
おすすめデスクトップ
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SSD |
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価格 |
27万円強~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 小規模から中規模設計に向いている コストパフォーマンスが高いパソコンです。
SENSE-S06M-124-NCX [Windows 10 Home]
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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グラフィックス |
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SSD |
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価格 |
19万円強~ |
PC工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 小規模に向いている価格の安さが特長のパソコンです。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
39万円弱~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできるパソコンです。 高速レンダリングをしたい方に向いています。
【Dell】New Precision 3460 スモール フォーム ファクター プラチナモデル(大容量メモリー・SSD・グラフィックカード搭載)
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
25万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
DELLの3DCAD向けワークステーションです。 多彩なカスタマイズができるパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできるパソコンを構成することができます。
おすすめノートパソコン
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
40万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
HPの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計に向いているパソコンです。 3DCADでは不動の人気であるZBookシリーズのエントリーモデルです。
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
29万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
Lenovoの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計~大規模に向いています。 ベストセラーですが、 部品のマイナーチェンジをしながら売れ続けているノートパソコンです。
【Dell】New Precision 3571 【即納】プラチナモデル(大容量メモリー・大容量SSD・グラフィックカード搭載)
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
26万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
DELLの3DCAD向けモバイルワークステーションです。 中規模設計に向いています。 機械系3DCADで定番のPrecisionはコスパに優れたノートパソコンです。
より速いパソコンを求めているあなたにおすすめ
設計目安 |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
60万円強~ |
マウスの3DCAD向けクリエイターパソコンです。 大規模設計までできるハイエンドのスペックを持ち合わせパソコンです。 高速レンダリングに向います。
設計目安 |
![]() ![]() |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
28万円強~ |
認定ハードウェア
- SolidWorks
- CATIA 3Dエクスペリエンス
- Revid
HPの3DCAD向けワークステーションです。 中規模設計~大規模に向いています。 3DCADや3DCGの法人向けワークステーションで 圧倒的な実績を誇るZシリーズのミドルエンドパソコンです。
SENSE-F079-LC139KF-NNX [Windows 11 Home]
設計目安 |
![]() ![]() |
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CPU |
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メモリ |
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GPU |
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SSD |
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価格 |
62万円強~ |
PC工房の3DCAD向けクリエイターパソコンです。 中規模設計から大規模設計までできる RyzenのCPUを搭載したハイエンドパソコンです。 高速レンダリングに向います。
仮想環境ってどうなのか?
SolidWorksは仮想環境についても サポートをしています。
例えば、Macで仮想環境を起ち上げて Macで動いているWindows上でSolidWorksを動かすような場合があります。
VMwareも仮想環境としては有名ですが、 こちらでも対応しているバージョンであれば 動作保証をしてくれているわけですね。
ちなみに、 これからSolidWorksパソコンを新しく購入しようと考えている方に伝えたいことは、 仮想環境を入れてSolidWorksで設計作業をするのは、 あまりおすすめではありません。
ソフトウェア上で動いているので、 やはりパフォーマンスが落ちます。
しっかりと推奨スペックを満たしている Windowsパソコンを購入することを強くおすすめします。
私は仕事柄、お客さんに3DCADをトレーニングすることがあります。
トレーニング用パソコンには仮想環境上にSolidWorksをインストールしておき、 常に同じ環境でトレーニングを実施しています。
仮想環境には、「パソコンを初めの状態に戻すという機能がある」ので トレーニングが終わると最初の状態に戻すわけですね。
こういう使い方であれば仮想環境でSolidWorksを使うのはいいと思いますが、 開発作業を仮想環境にするのは、個人的にはおすすめではありません。
まとめ
「推奨スペックから選ぶ!SolidWorksおすすめパソコン」についてのまとめです。
SolidWorksのパソコンスペックの目安は 「CPUはCorei7の3.3GHz以上」「メモリは16GB以上」 「グラフィックスはNVIDIA QuadroまたはAMD RadeonProシリーズ」。
SolidWorksには動作保証をしているパソコンがある。 しかし、動作保証済みのパソコン購入は必須ではない。 同じようなスペックであればほぼ問題なく動く。
仮想環境は、パソコンのパフォーマンスが落ちるのでおすすめしない。
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