PTC Creo推奨スペック解説!失敗しないパソコン選び

PTC Creo推奨スペックとパソコンの選び方を解説

失敗しない!Creo用パソコンの選び方

こんなことが知りたい

PTC Creoの推奨スペックが知りたい!

Creoパソコンの選び方は?

ここでは、PTC Creo向けのパソコンを検討している方に向けて 「PTC Creoの推奨スペック」と 「パソコン選びのコツ」を解説しています。

「CPU、メモリ、グラフィックスの推奨スペックは?」 「パソコンはワークステーション、ゲーミングPC、クリエイターパソコン どれがおすすめ?」 「CAEをする場合は何を選ぶ?」 と、PC購入前に悩むことをピックアップして説明しています。

あなたのパソコン選びのお手伝いができれば幸いです。

この記事を書いた人

自分
さくら

  • 3DCADサポートエンジニア
  • サポート歴7年
  • Autodeskとダッソー製品のカスタマーサポートに従事

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目次

PTC Creo推奨スペック

PTC Creoが快適に動くパソコンのスペックは、 3DCADで推奨されるスペック が基本になります。

CPU、メモリ、グラフィックスといった 具体的な推奨スペックは、 以下の表のとおりになります。

CPU
  • 第4世代以上のCoreiシリーズ
  • 第2世代以上のRyzenシリーズ
メモリ
  • 4GB以上
グラフィックス
  • NVIDIA Tシリーズ
  • NVIDIA RTX Aシリーズ
  • NVIDIA RTX Adaシリーズ
  • AMD RadeonPro
GPU 4GB以上

上のスペック表は、 Creoの開発元であるPTCの公式サイトより一部抜粋し 少し表現を変えて転記しています。

Creoのバージョンごとの推奨スペックについては、 PTC公式サイトの「By Product」を開いて、 リストの中段にある「PTC Creo *.0」(*はバージョン番号)を開くと確認できます。

Platform Support・PTC公式サイト

PTC製品の動作環境を確認する方法・PTCジャパン公式サイト

さて、スペック表からもわかる通り、 基本的にPTC Creoは簡単な3Dモデリングであれば 比較的低いスペックのパソコンでも軽快に動作します。

CPUについては、 インテルの第4世代以上のCoreiシリーズと AMDの第2世代以上のRyzenシリーズであれば問題ありません。 つまり、 今販売されているパソコンに搭載されているCPUであれば 問題ありません。

メモリは、最小構成は4GBです。 しかし、 パーツ数が多くなると動作が遅くなるリスクがあるので、 あなたがモデリングする規模に合わせた容量が必要です。

グラフィックスはNVIDIA、AMDの専用グラフィックスが必須です。 インテルのCPU内臓グラフィックスや AMDのAPU内臓グラフィックスは避けるのがいいでしょう。

CPU、メモリ、グラフィックスについては、 私の3DCADサポートの経験を踏まえたおすすめの構成について、 もう少し詳しく説明していきます。

おすすめスペックは?

CPU、メモリ、グラフィックスのスペックを選ぶうえで重要なのは、 「あなたがどの程度の規模のモデリングをするか」に なります。

簡単な部品を作るのに 60万円もするハイスペックのパソコンは必要ありませんし、 構造解析シミュレーションをするのに 10万円のパソコンでは役不足です。

さて、 私が3DCADサポートの中でよくある依頼がパソコンの選定です。 私の経験では、 「中小規模のモデリング」と「大規模モデリングとシミュレーション」 の二通りにわけると、満足いくパソコン選びができると感じています。

理由としては、 小規模のモデリングをする方の多くは、 中規模モデリングもすることがあるため、 小規模向けの最小スペックのパソコンを購入してしまうと 買い替えが必要になるためです。

また、大規模モデリングやシミュレーションをするときには、 いままで使っていたパソコンとは別に もう一台購入する人が多いです。 中小規模のモデリングとシミュレーションで使い分けるためです。

こういう理由で、 二通りあれば、失敗しないパソコン選びになります。

中小規模モデリング向けのスペックと、 シミュレーションや大規模モデリング向けのおすすめスペックは 以下の表の通りです。

中小規模モデリングのおすすめスペック

CPU
  • Corei7
  • Ryzen7
メモリ
  • 16GB
グラフィックス
  • NVIDIA Tシリーズ
  • NVIDIA RTX Aシリーズ
  • NVIDIA RTX Adaシリーズ
  • AMD RadeonProシリーズ
いずれもGPU 4GB以上

このスペックは、 「ミドルエンドのワークステーション」もしくは 「ハイエンドのクリエイターパソコン」で よく採用されています。

グラフィックスがゲーム向けのGeForceやRadeonではなく、 エンジニア向けのNVIDIA RTX、RadeonProであることが 重要です。

具体的なパソコンについては 「厳選!おすすめ3DCADパソコン12選」 で紹介しています。

興味があれば、 合わせてご覧ください。

CAEのおすすめスペック

CPU
  • Corei9
  • Ryzen9
メモリ
  • 32GB以上
グラフィックス
  • NVIDIA RTX Aシリーズ
  • NVIDIA RTX Adaシリーズ
いずれもGPU 8GB以上

大規模モデリングやシミュレーション向けのスペックは、 「ワークステーション」 で採用されているスペックです。

CPUは Corei9、Ryzen9シリーズのハイエンドが必須になります。 予算が許せばXeonやRyzen Threadripperを選ぶのがおすすめです。

メモリは最低でも32GBが必要で、 予算が許せば64GB以上あると時間の長いシミュレーションや 要素数の多いシミュレーションでも安定して動きます。 CAEは基本的に計算結果をメモリに一時保存することが多いため、 大容量のメモリが必要になります。

グラフィックスはNVIDIAが推奨です。 PTC Creoのシミュレーションでは NVIDIAのCUDA技術を使って並列計算をするため GPUメモリが多いほど有利になります。

具体的なワークステーションについては 「処理速度が一気にあがる!おすすめワークステーション」 で紹介しています。

Creo向けパソコンを選ぶコツ

PTC Creo向けのパソコンを選ぶコツとしては、 下の3つがあります。

  • 動作確認済みパソコンがおすすめ
  • グラフィックスはNVIDIAがおすすめ
  • 構造解析なら高性能なNVIDIAを選ぶ

PTC Creoには、 動作確認済みのパソコンがあり、 PTC公式サイトでも公表しています。

できあがった3Dモデルを リアリスティックな画像に出力するレンダリング機能で NVIDIAグラフィックスが有効に働くため、 NVIDIAがおすすめです。

シミュレーション機能でも NVIDIAグラフィックスが有効に働くため、 NVIDIAがおすすめです。

各項目について もう少し詳しく説明していきます。

動作確認済みパソコンがおすすめ

パソコン選びのポイントの一つ目が 「PTCがサポートしている動作確認済みパソコンを選ぶ」ことです。

PTCでは、Creoが不具合なく動くパソコンを各パソコンメーカーと 連携しながら動作確認をしています。 これを「認定ハードウェア」や「ISV認証済みパソコン」と呼んでいます。

この、PTC Creo動作確認済みパソコンを選ぶことで 「快適に動かなかった」というリスクを減らすことができます。

例えば、 PTC Creoの動作に関しての不具合があったときにトラブルシュートに時間を取られます。 そのような無駄なことに時間を費やしたくありません。 また、本来の仕事ができない時間というのは、 企業にとっては大きな損失になります。

その損失を避けるためにも できるだけ不具合リスクの低い、 動作確認済みのパソコンを選ぶことをおすすめしています。

ただ、リスクに対する考えは、人それぞれ違います。 認定ハードウェアではない 価格が安いパソコンのほうがメリットが大きい場合もあるでしょう。

Creoの認定ハードウェアはLenovoやHP、DELLといった 海外メーカーが主流です。

認定ハードウェアではなくても、 海外メーカーより価格が安くてコスパが高い国内メーカーもあります。

そういう場合は、認定ハードウェアとほぼ同じ構成で 各スペックを選択することで リスクを減らしていけるでしょう。

グラフィックスはNVIDIAがおすすめ

パソコン選びのポイントの二つ目が 「グラフィックスはNVIDIAがおすすめ」です。

なぜNVIDIAのグラフィックスがおすすめか? その理由は 「CreoにはNVIDIAのCUDAに対応した機能があるため」です。

例えば、NVIDIAが有効な機能に「レンダリング」があります。 「Render Studio」という機能で3Dモデリングしたものを 超高精細な映像で出力します。

このレンダリングの機能ではグラフィックスのGPUを使っていますが、 NVIDIAを使うことでさらに出力時間を大幅に減らすことができます。

このように この処理時間を減らして、ストレスを減らすという意味で NVIDIAのグラフィックスをおすすめしています。

構造解析なら高性能なNVIDIAを選ぶ

パソコン選びのポイントの三つ目が 「構造解析なら高性能なNVIDIAを選ぶ」です。

PTC CreoにはCAEである構造解析がオプション機能であります。 具体的なモジュールは 「Creo Simulation Live」で構造解析や熱解析が可能です。

この、構造解析に有効なのがNVIDIAグラフィックスです。 上で説明したレンダリングと同様に CAEもNVIDIAのCUDAに対応しており、 並列計算処理ができます。

さて、 なぜ高性能なNVIDIAグラフィックスがおすすめなのか? その理由は 「高性能でGPUメモリが多いと処理時間を短縮できるため」です。

例えば、 ひと世代前のQuadroシリーズと いま主流のNVIDIA RTXシリーズでは、 構造解析の計算時間が2倍以上違うことがあります。

NVIDIAがベンチマークテストを行った結果、 高性能のNVIDIAグラフィックスが シミュレーションでかなり有効であることを証明しています。

Creoを進化させるGPUの力・PTC公式サイト

こういう理由からも シミュレーション機能を使うならば NVIDIAの高性能グラフィックスがおすすめです。

パソコンメーカー選び

Creoの推奨スペックを満たすパソコンは 各パソコンメーカーで豊富取り揃えています。 そのため、どのメーカーを選ぶか、悩みどころです。

私の経験を踏まえると PTC Creoのパートナー企業から選ぶのがおすすめです。

その理由は 「パートナー企業はCreoの動作確認済みパソコンがあるから」 です。

例えば、 ほぼ同じようなスペックのパソコンで 動作確認済みパソコンとそうではないパソコンでは、 不具合リスクが異なります。

圧倒的な価格差があれば、 初期投資が安いほうのメリットもあります。 しかし、Creoのパートナー企業のパソコンも 価格をおさえているモデルが多いです。

こういう理由から パートナー企業からメーカーを選ぶのがおすすめです。

パートナー企業のメーカーですが、 主に以下のメーカーです。

  • DELL
  • HP
  • Lenovo
  • Acer
  • ASUS
  • 富士通
  • マイクロソフト
  • Amazon

このなかで機種数が多くて エントリーモデルからハイエンドまで幅広く選べるのが 「DELL」「HP」「Lenovo」です。

特にDELLとHPは人気で、よく比較されることが多いです。

Creoで選ばれるDELLとHPのワークステーションについて 「ワークステーション比較!DELLとHPの違いはコレ」 で比較していますので、 興味があれば、合わせてご覧ください。

まとめ

「PTC Creo推奨スペック解説!失敗しないパソコン選び」 についてのまとめです。

Creoの動作環境は、 いま販売しているCorei、Ryzenの世代のCPUと NVIDIA RTXシリーズ、RadeonProシリーズのグラフィックスであれば 推奨スペックを満たしている。

モデリングの規模に合わせて スペックを変えるのがおすすめ。

パソコンを選ぶコツは 「動作確認済みパソコンを選ぶ」 「NVIDIAグラフィックスを選ぶ」 「CAEならハイエンドのNVIDIAグラフィックス」の3つ。

パソコンメーカーは、 PTCのパートナー企業が 動作確認済みパソコンがあるからおすすめ。

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