DELLとHPのワークステーションを比較!違いを解説
こんなことが知りたい
DELLとHPのワークステーションの違いは?
DELLとHPの比較表が見たい
ここでは、 DELLとHPのワークステーションを検討している方に向けて 「DELLとHPのワークステーションの違い」を 比較しながら解説しています。
「デスクトップ、ノートパソコンのスペックの違いは?」 「サポートや製品保証の違いは?」 「納期はどれくらい違う?」 「セール対象になるワークステーションの違いは?」 と、購入時に気になることをピックアップして 説明しています。
あなたのワークステーション選びの お手伝いができれば幸いです。
目次
デスクトップの比較
HP、DELLともにデスクトップ型のワークステーションは 豊富なラインナップになっています。 グレードごとにいくつか商品があり、 エントリーからミドルそしてハイエンドまで揃っています。
「エントリー」 「ミドル」 「ハイエンド」ごとにHPとDELLの商品を表にします。
エントリー
DELL |
|
---|---|
HP |
|
ミドル
DELL |
|
---|---|
HP |
|
ハイエンド
DELL |
|
---|---|
HP |
|
まず価格ですが、 CPU、メモリ、グラフィックス、ストレージを HP、DELLともにほぼ同じ構成にすると、DELLの方が若干低価格になる傾向にあります。 ただ、HPはすべてのワークステーションで製品保証が3年なのに対して DELLは1年のものが多いので、保証費用の違いとも言えます。
また、HPの限定数量モデルを選ぶと セール対象になっているので20%以上安く購入できる時期もあります。 DELLは「DELL Rewords」というポイント制度があるため、 常に3%のポイント還元があります。 また、DELLは チャットや電話で相談すると特別割引の特典が付く時期もあります。
カスタマイズ性については、 エントリーからミドルのワークステーションで、 DELLのCPUが、Corei3からCorei9まで選べることが多いです。 HPではCorei5、Corei7、Corei9が基本です。
ミドルからハイエンドでは、Xeonが選べます。 DELLのPrecision Tower7865、 HPのZ6 Aでは、Ryzen Threadripperを選ぶことができます。
グラフィックスはDELLの方が選択肢が多い傾向にあります。 DELLはエントリーからRadeonProの選択肢がありますが、 HPでは、RadeonProが選択肢にないことが多いです。 (時期により選べることもあります。)
比較結果を見ると、デスクトップ型のワークステーションでは、 HP、DELLのどちらを選んでも満足度は高くなります。 私個人的には、 どちらも「おすすめのワークステーション」として 取り上げています。
ノート型モバイルワークステーションの比較
DELL、HPともにノート型のモバイルワークステーションも 豊富なラインナップになっています。
「エントリー」 「ミドル」 「ハイエンド」ごとにHPとDELLの商品を表にします。
エントリー
DELL |
|
---|---|
HP |
|
ミドル
DELL |
|
---|---|
HP |
|
ハイエンド
DELL |
|
---|---|
HP |
|
価格についてですが、 CPU、メモリ、グラフィックス、ストレージを ほぼ同じ構成にすると、DELLの方が若干低価格になる傾向にあります。 デスクトップ型のワークステーションと 同様に標準製品保証がHPは3年に対して DELLは1年のものが多いので、 保証費用の違いとも言えます。
HPのモバイルワークステーションは、 数量限定モデルをセール品として出していることが多く、かなり低価格で購入できます。 エントリーモデルのセール対象品が多く、 DELLの同等商品と比較すると15%~25%程度価格が安いこともあります。
カスタマイズ性は、圧倒的にDELLの方が高いです。 各モデルともにCPU、メモリ、グラフィックスの選択肢が多いのが特長です。 HPは決められたスペックの商品がいくつかあり、 それらから選ぶようなスタイルです。 ただ、主要なスペックの組み合わせはおさえているので、 困ることは少ないでしょう。
例えば、 「Corei5、メモリ16GB、グラフィックスNVIDIA RTX A500、ストレージ256GB」 「Corei7、メモリ32GB、グラフィックスNVIDIA RTX A1000、ストレージ512GB」 のような商品があり、その選択肢から選ぶようなスタイルです。
液晶ディスプレイの解像度を比較すると、 HPの方が高解像度のモバイルワークステーションが多いです。 エントリー、ミドル、ハイエンドのほとんどで 1920x1200(WUXGA)を採用しています。 ZBook Power15.6 inchは1920x1080(フルHD)ですが、 それ以外はWUXGA以上になっています。
DELLでは、 エントリー、ミドルでは1920x1080(フルHD)解像度です。 ハイエンドのPrecision7680以上から 1920x1200(WUXGA)の解像度になります。
具体的なスペックや価格については、 「おすすめ!ノート型モバイルワークステーション4選」 で紹介していますので、 興味があれば、合わせてご覧ください。
サポートと製品保証の比較
「ワークステーションと普通のパソコンの違い」は、 このサポートの違いが大きいのが特長です。 HPとDELLのワークステーションもかなり手厚いサポート、保証が付いています。
HPとDELLの「サポート」と「製品保証」について 比較していきます。
HP
HPのワークステーションの標準製品保証は3年間で、 故意ではなくパーツが故障した場合は、 無償で交換してもらえます。
マザーボードやグラフィックスボード、 液晶画面といった高価なパーツでも無償交換の対象です。
そのため、法人や個人事業主にはかなり有効で 多くのエンジニアやクリエイターに選ばれています。 その結果として、日本でのワークステーション売上実績もトップになっています。
サポートも標準で3年間サポートが付いています。 修理はオンサイトも可能で翌営業日には対応してくれます。
修理以外の使い方やトラブルシュートなどの テクニカルサポートは 営業日の決まった時間帯に問い合わせをします。
DELL
DELLのワークステーションの標準製品保証は 製品によって異なります。 エントリー、ミドルの製品は1年間の製品保証のことが多いですが、 ハイエンドのワークステーションは3年間の製品保証が付いていることが多いです。
例えば、モバイルワークステーションのハイエンドモデルである Precision7680は3年製品保証ですが、 ミドルのPrecision3581は1年の製品保証です。
サポートは標準で3年間サポートが付いています。 「ProSupport」というサービスが付いており、 24時間365日電話やチャットによる問い合わせに対応してくれます。 修理についても翌営業日にオンサイトで対応可能です。
このサポート対応の迅速さから 国内のパソコンサポート満足度でトップになっています。 日経の顧客満足度調査で常に上位を取っているのがDELLです。
このように、HP、DELLともに 「ワークステーションが故障したとき」に 手厚いサポートがあるので、 どちらを選んでも失敗はありません。
納期の比較
DELL Precisionの納期は、通常、10日~14日になります。 時期によって前後するときもあります。
納期は、比較的短めで、安定した供給が特長です。
HPのワークステーションの納期は、 商品によってばらつきがあります。
通常は、2週間~3週間になります。 特にデスクトップ型のZシリーズのフルカスタマイズモデルは 3週間程度になることも少なくありません。
ただ、台数限定モデルやキャンペーン商品は即納が多いです。
台数限定モデルの多くは、 「5営業日」で納品可能です。
セールの比較
HP、DELLのどちらのワークステーションも セール対象となることが多いです。
DELL
DELLのPrecisionがセールになっているかどうかは、 かなりわかりづらいですが、 価格表示のところに割引額が書かれていると セール対象になっています。
また、DELLは「Dell Rewards」というポイントサービスがあります。 購入金額の3%がポイントでもらえて、 1500ポイントたまるごとに1500円分として使うことができます。 ただ、ポイントを使うときは、7500円以上の買い物が必須になる制限があります。 例えば、パソコン本体を購入した後に、 そのポイントでモニターを別に購入するなどの使い方がお得です。
HP
HPのワークステーションは、 「台数限定モデル」といったキャンペーンを頻繁に行っています。 それらセール品のスペックが欲しかったスペックであれば、 かなり安く購入することができます。
セール品は基本的にカスタマイズできる項目が少なく、 メモリ、ストレージは選べるが、 CPUやグラフィックスは固定のことが多いです。
ソフトウェアメーカーとの連携の比較
HPとDELLのワークステーションは、 さまざまなソフトウェアメーカーと協業しながら、 付加価値をつけています。
例えば、 そのひとつに「ISV認証」というものがあります。 ISV認証とは、ソフトウェアの動作確認をして 安定して動くことを確認した証明のことを指します。
一例を挙げると、3DCADソフトのISV認証があります。 CAD業界で有名なAutoCAD、CATIA、Solidworksなどの動作確認がされています。
DELLとHPが具体的に どのようなソフトウェアでISV認証をしているのかについては、 下のリストの通りです。 すべてではありませんが、主要なソフトウェアメーカーをピックアップしました。
3DCAD
- AutoCAD
- Inventor
- Fusion360
- Revit
- Alias
- CATIA
- SolidWorks
- Creo
- NX
- TeamCenter Visualization
- Solid Edge
CAE
- ANSYS&Workbench
- ANSYS FluentCFD
- ANSYS Mchanical
3DCG
- Maya
- 3dsMax
映像・画像
- Photoshop
- Premiere Pro
- AfterEffects
- Illustrator
上のリストは、 DELLとHPで共通しているISV認証済みのソフトウェアですが、 どちらか一方のみ認証しているソフトもあります。
例えば、 HPの場合は、3DCGの「Cinema4D」「ZBrush」や 3DCADの「Civil3D」はHPでしか認証していません。(2024年2月現在)
DELLの場合は、 3DCGの「MotionBuilder」「ModBox」や CAEの「Hyperworks」があります。(2024年2月現在)
もちろん、違いはこれだけではありません。 HP、DELLともに得意な分野があるので、 あなたが使う予定のソフトがISV認証かどうかは、 HPとDELLの公式サイトから調べてみてください。
HPとDELLの3DCAD向けパソコンについては、 別の記事でまとめています。 3DCADを使う予定の方で興味があれば、 こちらも合わせて参考にしてください。
HPとDELLどちらがおすすめ?
さて、ここまでDELLとHPを比較してきましたが、 「正直、どちらがおすすめなのか?」 と思っている方も少なくないでしょう。
総評すると、 一概に「こちらがおすすめ」とは言えず、 どちらを選んでも後悔はしないでしょう。
あえて言うならば、以下のことが言えます。
エントリー、ミドルのワークステーションを買うときに 製品保証を重視している場合は、 HPが手厚い保証を受けることができるのでおすすめです。 エントリー、ミドルのワークステーションでは、 DELLは製品保証が1年場合が多く、 HPは製品保証期間が3年のためです。
逆に、 エントリー、ミドルのワークステーションを購入するときに、 初期投資をできるだけ低くして、 金額重視で購入を考えたい場合は、 DELLがおすすめです。 製品保証が短い分、価格が若干安い傾向にあります。
ハイエンドでは、 HP、DELLともに3年製品保証で、 同程度のスペックであれば価格差もほとんどないので、 どちらを選んでも失敗はありません。 そのため、 あなたが要求するスペックのワークステーションが組めるかどうかと、 あなたの好みで決めるのがおすすめです。
セール品に関しては、 時期によってお得な商品が異なります。 DELL、HPともにキャンペーン対象のワークステーションが 2割から3割安いものがあります。 あなたが欲しいと思っているスペックのワークステーションが セール品にあったときが買い時です。 ワークステーションのセール品は、 即決しないと、売切れてしまうことが多いためです。
HPとDELLのおすすめのワークステーション
さて、具体的にDELLとHPのおすすめのワークステーション、 モバイルワークステーションもピックアップしています。
エントリーからハイエンドまで、 どれを選んでも満足いくモデルのみを厳選しています。
興味があれば、 こちらも合わせて参考にしてください。
まとめ
「ワークステーション比較!DELLとHPの違いはコレ」 についてのまとめです。
デスクトップ型のワークステーションは、 HPはセール品が安く、DELLはカスタイマイズ性が高い傾向にある。
ノート型のモバイルワークステーションは、 HPは解像度が高いモデルが多く、 DELLはカスタイマイズ性が高く選択肢が多い傾向にある。
サポートでは、 HPのワークステーションは3年標準製品保証で、 DELLのエントリー、ミドルは1年保証が多い。 ハイエンドはDELLも3年保証が多い。
納期は、 DELLが2週間前後なのに対し、 HPは2~3週間になっている。 ただ、HPの限定モデルは5営業日のことが多い。
HP、DELLともにISV認証しているソフトウェアが豊富にある。