VTuberがライブ配信するためのソフトを紹介
こんなことが知りたい
ライブ配信をするためのソフトが知りたい
ここでは、個人でVTuberを目指す方に向けて 「VTuberに向いているライブ配信用ソフト」 を解説しています。
ここで紹介するソフトは、 主に「YouTubeに接続してライブ配信をするためのソフト」です。
モーションキャプチャーのデータを使って VTuberのアバターを動かして表示するVTuber支援ソフトではありません。
もし、「VTuberに必要な機材」や 「VTuber支援ソフト」を知りたい場合は、 下の記事が参考になります。 よかったらそちらからご覧ください。
あなたのVTuberライフのお手伝いができれば幸いです。
この記事を書いた人
さくら
- 3DCADサポートエンジニア
- サポート歴7年
- Autodeskとダッソー製品のカスタマーサポートに従事
- 2022年からVR部署の管理職
- 法人向けVRを扱う
詳しい紹介はこちら 「自己紹介」
目次
配信ソフトおすすめ3選
主にWEBを通じたライブ配信に特化したソフトウェアをピックアップしました。 ここで紹介しているソフトは 個人利用だけではなく、多くの企業でも採用しているのが特長です。
- OBS Studio
- XSplit Broadcaster
- ATEM Software Control
OBS Studioは、個人利用でもっとも有名な配信ソフトと 言っても過言ではありません。 YouTube配信のようなWEBサービスを使って ライブ配信するときによく使われています。
XSplit Broadcasterは、放送業界でよく使われているソフトです。 使い勝手の良さからVTuber配信でも使う人が増えています。
ATEM Software Controlは、放送業界でよく使われているソフトです。 YouTubeの他にTeamsやZoomを使ったウェビナーでもよく使われています。 ハードウェアのATEM Mini proと組合わせて使う必要があります。
ここからは、 各ソフトについて詳しく説明していきます。
OBS Studio
OBS Studioはオープンソースで開発されている 無償で使えるライブ配信ソフトです。
ライセンス |
|
---|---|
対応OS |
|
メリット |
|
デメリット |
|
OBS Studioの特長は 「Windows、Mac、Linuxのマルチプラットフォーム対応」と 「個人利用、商用利用ともに無償で使える」ことです。
商用利用ができるので、 YouTubeライブで収益を得たとしても ライセンス上特に問題になることはありません。
OBS Studioを使うもうひとつのメリットとしては、 使っているユーザーが多いので 「使い方ノウハウ」の情報が豊富にあることです。
ノウハウ情報が多いことによって、 「できること」が増えるわけです。
例えば、個人でVTuber活動すると、 「機材をどう使えばいいのか」の悩みがけっこう出てきます。 コンテンツをよく見せるために新しい技術を使いたいこともあるでしょう。 しかし、このときに情報量が少ないと技術的な解決策がわからずに 妥協せざるをえないこともあります。
それはつまり、 質の高いコンテンツを作ることができないということです。
しかし、ユーザー数が多くて情報が豊富にある場合、 解決策が見つかりやすいので、 新しいことに挑戦できるわけです。 OSB Studioを使うと、こういうメリットがあります。
デメリットとしては、 操作が少し難しいという点です。 直感的な操作で使うのは難しく、手順を覚える必要があります。
XSplit Broadcaster
XSplit Broadcasterは放送用の配信ソフトウェアです。 プロも使っている「放送業界で人気のソフト」です。
ライセンス |
|
---|---|
対応OS |
|
メリット |
|
デメリット |
|
XSplit Broadcasterの特長は 「複数WEBサービスに同時配信ができること」 「エフェクトが充実していること」 「操作性が良く簡単に使えること」があります。
例えば、XSplit Broadcasterを使えば、 YouTubeと同時にニコニコ生放送やTwitchにも 一斉配信することができます。
VTuberでゲーム実況をするときに どのWEBサービスを使うかは結構重要になってきます。
新規登録ユーザーを獲得するには、 さまざまなメディアを扱うことは必須です。 それを解決してくれる策のひとつが この同時配信機能だったりします。
また、有償ソフトの強みである「エフェクト」も かなり充実しています。 プロ並みの演出が手軽にできるのが人気の理由のひとつです。 ちなみに、下の動画がエフェクト機能の紹介です。(英語です)
デメリットは、 日本語対応が少し不十分な部分があることです。 基本的に日本語のインターフェースですが、 ところどころ英語のままになっている部分があります。
また、取説やYouTube公式チャンネルの動画はすべて英語です。 英語が苦手な人は 慣れるまで苦戦することもあるでしょう。
もうひとつのデメリットは有償であることです。 費用は1年でおおよそ7000円かかります。 VTuberの機材はけっこう費用がかかるので、 初期投資がかさむという点ではデメリットのひとつです。
ただ、期間限定でキャンペーンを実施することがあり、 半額になることもあります。
ATEM Software Control
ATEM Software Controlは 放送業界でよく使われる放送機器「ATEM Mini pro」 を制御するためのソフトウェアです。
ATEM Mini Proはスイッチャーと呼ばれる機材で、 「映像の切り替え」や 「音声と映像の統合」「複数カメラ映像の合成」「クロマキー合成」 などがボタン一つでできるハードウェアです。
その付属ソフトが「ATEM Software Control」で、 ライブ配信もこのソフトウェアで設定できます。
ライセンス |
|
---|---|
対応OS |
|
メリット |
|
デメリット |
|
ATEM Software Controlの特長は 「動作が軽いこと」と「ユーザー数が多いこと」です。
動作が軽くなる理由としては、 ATEM Mini Proというハードウェアが画像処理をすることで、 パソコンの負荷を軽減してくれるのです。
OBS StudioやXSplit Broadcasterは 映像をすべてソフトウェアで処理するので パソコンに負荷をかけるのです。
さて、「動作が軽いこと」ですが、 VTuberにとって最もメリットと感じることかと 個人的には思っています。
基本的にVTuberはモーションキャプチャーと3DCGアバター表示を同時にするため パソコンの負荷がとても大きいのです。 ゲーム配信をするときには、PCゲームを起動するので さらに高負荷になるわけです。
このパソコン負荷を軽減できるのは、 機材の安定運用につながります。 つまり、VTuberの3Dアバターのカクカクした動きがなくなったり、 映像や音声の途切れも少なくなるわけです。
そのため、動作が軽いことは コンテンツの質を上げることにもつながるわけです。
もうひとつのメリットは、 使っているユーザー数が多いことです。 これはOBS Studioと同様に「使い方のノウハウ」が すぐに手に入ることが大きなメリットです。
ATEM Software ControlとATEM Mini Proは、 放送業界で働くプロの方が 「これでもかっ!」ってくらいにブログや動画で 使い方を発信しています。
取説やメーカーのYouTube動画は英語なのですが、 ユーザーやATEM Mini proの取扱店が 日本語でわかりやすく発信してくれています。 この情報の豊富さから、わからないこともすぐ解決できたりします。
例えば、VTuberでよく使うグリーンバックを抜く 「クロマキー合成」なんかは、 下の動画でわかりやすく解説しています。
こういう理由からも ATEM Software Controlをおすすめしています。
最後にデメリットですが、 「ATEM Mini Proというハードウェアが必要」ということです。
ハードウェアは購入しないといけないので、 初期投資が必要になります。 しかも、プロも使う機材なので価格もそれなりにします。
Amazonでおおよそ40000円~45000円で販売されています。 為替で価格が多少変動することがあります。
ただ、価格以上の性能と使いやすさは保証できます。 なぜかというと、じっさいに私の会社でも使っているからです。
下の画像のように サイズもコンパクトで「これが本当に4万円?」と 思うくらい軽くてシンプルな作りなのですが、 機能は素晴らしいです。
使い慣れるまでに若干慣れが必要ですが、 1~2回配信をすればマスターできます。
予算があれば、ぜひ検討してみてください。
ちなみに、ATEM Mini Proのゲーム配信での使い方について 詳しくまとめた記事も書いています。
「配信でどのような機能を使うのか」を説明していますので、 興味があれば、そちらもあわせてご覧ください。
VirtualCastを使う人はどれがいい?
VTuberのライブ配信でよく使われるWEBサービスに VirtualCastがあります。
VirtualCastを使う場合、おすすめの配信ソフトは 「OBS Studio」になります。
理由はVirtualCastが対応している配信ソフトが 「OBS Studio」と「n-AiR」のみだからです。
例えば、VirtualCastのサイトでは OBS Studioを使ったライブ配信の方法が書かれています。 また、クロマキー合成の手順も丁寧に説明しています。
そのため、初心者でも比較的簡単に ライブ配信までたどり着くことができるわけです。
こういうVirtualCastでのサポート面からも OBS Studioがおすすめです。
VTuberにおすすめのパソコン
VTuber活動をするためにおすすめのパソコンも紹介しています。
ライブ配信や収録、 動画編集でも快適に動くスペックのパソコンを厳選しています。
また、「VTuber向けパソコンを選ぶポイント」もあわせて解説していますので、 よかったら参考にしてください。
まとめ
「VTuberコンテンツをYouTubeに配信するソフト」 についてのまとめです。
おすすめのライブ配信ソフトは3つ。 「OBS Studio」 「XSplit Broadcaster」 「ATEM Software Control」
OBS Studioのメリットは 対応OSが多いことと無償で使えること。 デメリットは少し使い方が難しいこと。
XSplit Broadcasterのメリットは YouTube、Twitchなど複数同時配信が可能なことと エフェクトが充実していること、 そして直感的な操作ができること。 デメリットは有償ソフトであること。
ATEM Software Controlのメリットは 動作が軽いこととユーザー数が多くて使い方の情報が豊富なこと。 デメリットはATEM Mini Proというハードウェアが 必要なこと。
VirtualCastを使うなら 手順書が丁寧に書かれているOBS Studioがおすすめ。